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愛される資格-10

そうしてウィークリーマンションの月間契約も、
あと10日ほどになったある日。

会社の帰り、雄太が駅の改札口に立っているのが見えた。

逃げようかとも思ったけれど、
向こうの部屋の清算のため、一度会う必要はあるか。

近寄ると「やあ」と、低い声で呼びかけてきた。

ちょっと驚いた。雄太はすっかり痩せてしまい顔色も悪い。
目のまわりなど、落ち窪んでひどいクマができている。

「ちょっと話があるんだけど、いいかな」

この有様では、行かないわけにはいかないだろう。
わたしたちは、近くのカフェに入った。


すると雄太は「麻子は、何か食べろよ」といって、
自分はオレンジジュースしか頼まない。

わたしも微妙に食事がしにくかったが、
こうして何となく相手に合わせることは、もうしたくない。

「雄太も、食べればいいのに」

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