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愛される資格-2

帰宅は22時34分。玄関で靴を脱ぐと、
電車の中で考えた段取り通りに行動する。

洗濯は隣近所に迷惑かもしれないけれど、
でも秋の長雨の最中はどうしても平日にやらないとだ。

そうして湯船の中でメイクを落とすと、やっと一息。
その後、急いで身体と髪を洗い、
再び湯船に入ろうとすると玄関でドアの開く音がした。
冷え性だからゆっくり入りたいけど……1分で出た。

「ただいま。もう、腹減ったからメシにして」

雄太は同じ年で、同じIT系の会社に勤める27歳。
学生時代はラガーマンで、がっちりしていて声も大きい。

「わたしも遅かったから、お弁当だよ」
「あー、ぜんぜんかまわないよ」


ここでやっと、自分もお腹がすいていたことに気づく。
考えたら、10時間近く何も食べていない。

わたしが食卓につくと、雄太はニュース番組をみながら、
横顔でポツンといった。
「でもいいよな。麻子は早く帰れて、楽で」

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