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出会いの森の迷い子-6

「『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』見ました?」
「いえ、見てないです……」

それは会話ではなく、わたしの一方的なインタビューだった。
しかも、一応コース料理を食べているにも関わらず、
田村さんはずっと小さく貧乏ゆすりをしている。

わたしといるとそんなに苦痛? 帰りも店を出たら、
すぐに別々に歩き出す。送るの「お」の字も出ない。

帰って翌日、すぐに担当者の浅賀さんに報告した。

「うーん、田村さんは登録して間がないから、
 こちらにもあまりデーターはなかったんです。
 申し訳ありません。次回に期待してください」

ストレートに謝られると、さすがに嫌味もいいにくい。
そしてすぐに、次の候補を手配してくれるといわれ、
翌日にはデータが送られてくる。次はどんな人だろう?

ついディスプレイにぐいと顔を近づけ、メールを読む。

そう。月に数人は紹介してもらえるってことは、
休みの度ごとに別の男性とデートすることだって、
やろうと思えばできるのだ。しないけど。

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