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出会いの森の迷い子-1

「でだ。急な話だが、おまえ、ここに帰って来い」

お盆に里帰りした実家で、
2本目の瓶ビールを開けながらいった父の言葉に、
わたしは驚いてヒラメの刺身をテーブルに落とした。

一人っ子だからいつかこの話が……とは思っていたが、
あまりに急すぎる。でも28歳ならしかたないのか?

「ホント、すごい急な話だね。何かあったの?」
「だってお隣に住んでいる幼馴染の薫ちゃん、
 東京のおうちに、泥棒が入ったらしいじゃない」

母にいわれて、すぐ薫の顔が頭に浮かんだ。
彼女は某化粧品メーカー勤務のビチビチに元気な女だ。

そういえば真夜中に部屋で泥棒と鉢合わせしたとかで、
「少しノイローゼかも」とメールが来たのを思い出す。


わたしはすぐさま薫を飲みに連れ出し
「ともかく引越しな」と一晩中慰めたのだけれど。
あれから連絡ないなあ、と思っていたら、
実家に帰ってたなんて知らなかった。

「まさか、おまえも危ないから帰れっていう話?」

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