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第32回 公的年金制度これからどうなる?


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第32回 公的年金制度これからどうなる?
国民年金を納めていない人が増えてきている……。そんな話を先日、耳にしました。会社に勤めていると自動的に給料から天引きされているのでなかなか気付きにくいものですが、今後納付する人がどんどん減っていったとしたらどうなるのでしょうか? また、老後以外に活用できる年金制度についても石原先生に解説してもらいました。
国民年金と厚生年金の違いはわかりますか?

エスカーラメンバーからの結果によると、「充分わかっている」と自信を持って回答した人は全体の約2割。「わかっているつもり」と回答した人が約6割と考えると、「大体は理解していると思うけど、細かい部分は理解しているのか自信がない」人が多いのではないか、という印象です。

[複数回答可 回答者数:500(1年目= 8.2%、2年目= 9.4%、3年目= 11.4%、4年目= 14.0%、5年目= 19.4%、6年目=15.8%、7年目=12.0%、8年目以上=9.4%、その他=0.4%)/2009年5月『escala cafe』にてWEBアンケート調査]

公的年金制度に期待していること、もしくは期待していないことを教えてください。

エスカーラ読者からはこんな回答が集まりました。

  • 自分で貯金している方がずっと良かったのに、ということにならなければそれでいいです。(1年目/正社員(総合職)/情報・IT)
  • 最低限の生活はできるように保障してほしい。(2年目/正社員(一般事務)/生保・損保)
  • 困った時に「払っててよかった」と思えることを期待してます。(3年目/正社員(一般事務)/建設・土木)
  • きっと私たちは払うだけ払ってもらえないだろうので、期待していない。(4年目/正社員(一般事務)/金融・証券)
  • 今のところ、自分の記録がきちんと残っているので、何十年か後には正確にもらえることを期待している。(5年目/正社員(一般事務)/電機)
  • 少子高齢化になっているので、私たち一人ひとりが確実に年金を受け取れるように、月々の厚生年金額を上げるなりして、今から対応してほしい。(6年目/正社員(一般事務)/商社・卸)
読者からのアンケートを見てみると、年金制度に期待している人は少ないようです……。ただ、老後に受け取る以外にも、公的年金が強い味方になる場合があるとか? 今後の年金制度の行く末なども含めて、教えて、石原先生!
国民年金保険料の納付率が低下!公的年金制度の正しい知識を持ちましょう。
国民年金保険料は6割程度しか納められていない
社会保険庁によれば、2008年度は、国民年金保険料の納付率が過去最低の62.8%を下回りそうだとのこと。年金不信の高まり、雇用悪化で滞納が増えた、年金記録問題の対応に追われ社会保険庁が保険料徴収に十分な力を注げなかった、などが原因です。

年金不信がますます年金制度を弱くし、悪循環に
納付率の低下は年金制度への不安を招き、年金不信の増幅に。保険料計算の前提も崩れます。「納付率が65%程度なら、将来の厚生年金の給付水準が現役世代の平均手取り収入の50%を割り込む」と厚生労働省は試算します。

「将来、公的年金制度が崩壊するかも」「老後の生活を維持する額がもらえないかも」という声をよく聞きます。アンケートでも、公的年金に期待していないとの回答が多く寄せられました。

保険料が不足すれば増税、結局私たちの負担に?
今、年金を受け取っている人たちの国民年金(「基礎年金部分」という)は、現役世代の保険料から3分の2、税金や国のお金から3分の1です。これを今後、半々にすることが決まっています。低い納付率が続くようなら、再び法律が改正され、更なる税金からの負担もあるかもしれません。結局は自分たちのフトコロを痛める可能性もあるのです。
私たちへの影響は?
働く20代女子が多いエスカーラメンバーとしては、「会社員は厚生年金、公務員などは共済年金に加入している」という程度の理解から、もうワンランク上の知識ぐらいは持っていたいものです。公的年金制度は、国民年金がベースです。それに上乗せされている厚生年金や共済年金の加入者は、必然的に国民年金の加入者でもあります。

厚生年金・共済年金は、現役時代の給与水準が高ければ、また加入していた年月が長ければ、それに応じて年金の受取額が増えます。保険料が高い分、国民年金だけの人よりも手厚い保障が受けられます。また、厚生年金・共済年金は、勤務先が加入者と同じだけの保険料を納めています。実質、自分が納めている保険料の2倍の公的年金サービスが受けられるというわけです。

公的年金制度による保障は、老後に受け取る年金だけではありません。現役時代に病気やけがで高度障害になれば障害年金が受け取れ、年金制度の加入者や受給者が死亡すれば遺族が遺族年金を受け取れます。厚生年金・共済年金加入者の場合は、自営業、アルバイトなどの国民年金の加入者よりも、障害や遺族への保障も手厚くなっています。

公的年金で高度障害や遺族の保障ができることを知っておけば、民間の保険会社で契約する生命保険料を節約することも可能です。老後はずっと先のこと、と決めつけて公的年金制度の知識を持たないままでいると、案外もったいないことにもなっているかもしれませんよ。
用語解説
国民年金保険料の納付率
国民年金保険料を納めるべき人全員が納める月数の合計に占める、実際に一人ひとりが納めた月の合計の割合。一番良かった年度は1992年度の85.7%で、その後徐々に低落し、過去最低の2002年度が62.8%。以降、社会保険庁による対策強化で上昇するも、本文にあるように、2008年度は再び最低の納付率を更新しそうな状況です。
石原先生からのお知らせ
現在、日経新聞が運営する女性向け会員サイト「club Nikkey」でもコラムを連載中。「club Nikkey」は、もっと詳しく経済を知りたい人におすすめ。石原先生は、マネー活用術を教えてます!


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