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14話 図星


私は答えずに視線をさまよわせた。
「もしかして、図星ですか」
「図星なわけないでしょ、占い、なんて」
私があわてたのが、宗田くんには「正解」と聞こえたらしい。
わざとらしく数回うなずくと言った。
「いますよね、そういう人。占いに頼らないと不安って。
悪いことがあっても、占いのせいにしたいんです。いわゆる責任回避」
思わずムッとしてしまう。なのに反論できない。気づくと、声が大きくなっていた。
「いいでしょ、占い信じてなにがいけないの!? 未来をよくするために、
今自分にできることを精一杯やりたいじゃない。そうやって
占いバカにするやつに限って、科学至上主義だったりするのよ。
それだって、占い信じるのと大して変わらないと思うけど」
一息に言い切って、私は大きく息を吸った。宗田君はにやりと笑った。
「やっぱり、占いのせいで機嫌悪いんだ」
言葉を失った。カマをかけられたらしい……。
職場の人には誰にも言ってなかったのに、
こんないかにも口が軽そうなやつの策にはまるなんて、私のバカ。
私は何事もなかったかのように宗田くんから視線をそらした。
こんなやつ、もう必要最小限しか口をききたくない。
「ごめんなさい、怒らせちゃいましたね」
宗田くんは急に後輩らしい口調に戻って頭をかいた。
「お詫びに、今週金曜の夜、僕に時間くれませんか」
お詫びに、の意味がわからない。
「僕のせいでできなかった誕生会、1週間遅れでやらせてください」
宗田くんは頭を下げた。誰がそんなの行くもんか。
「宗田くんに誕生日を祝ってもらう必要はありません」
私が答えると、宗田くんはすかさず
「じゃ、来週の金曜日に!」と言ってきた。

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