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3話 占い貧乏


「遼子、もう一杯!」
遼子の働くカフェ&バーのカウンター。
私はお気に入りのカンパリソーダを飲み干して、遼子にねだった。
「だーめ。店からのサービスは月3杯まで。今ので3杯目でしょ。
これ以上飲みたいなら、ちゃんと正規の値段を払ってください」
遼子の返事はつめたい。

遼子は、今の会社に新卒で就職した同期だった。
私はずっと営業、彼女は2年目から内勤に移ったけど、ずっと仲がいい。
会社でも遼子だけは、私の熱狂的な占い好きを知っていた。
遼子は今年の3月に会社を辞め、都内で両親の喫茶店を手伝いはじめた。
遼子のアイデアで今まで喫茶店だったのを「カフェ&バー」として、
夜にお酒を出すようにしたら、そちらがなかなか好評らしい。
そして私はすっかり、ここの常連になっている。

遼子の冷たい言葉に、私は唇を尖らせた。
「いじわる。私が占い貧乏なの知ってるくせに」
街で人気の占い師の店にも、これまで足しげく通ってきた。
でも、占い師はとにかく高い。
それですっかり占い貧乏になってしまったのだ。
「自業自得」とグラスを下げながら遼子が言う。

「じゃ、カンパリソーダはもういいから、
遼子に占ってほしいな、なんて」私は小さな声で言った。

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