お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

タイムカプセル-2

登美夫は確かに海外で長い間拘束が続くこともあるし、
ギャラの安い仕事もたくさん受けるし、危険な所にも行く。

それでも好きな仕事をしている彼は、
見ていて切なくなるくらい、魅力的だった。

なのに「結婚する気はない」といわれてからは、
登美夫が、少しずつ憎くなっていく。

自分はいい。好きな仕事を好きなだけ続けていくのだから。
でもわたしは? 登美夫と付き合い続ける限り一生独りなの?

そんな問いを自分の中だけで延々と続けていくと、
いつしか「彼はきっと、結婚したいほどわたしを愛してないのだ」
感覚ではそう思い込むようになってしまった。

頭の中では、登美夫がなぜ「結婚できない」のかを、
きちんと理解していたというのに。

そうして付き合って3年半。わたしは29歳。登美夫は31歳。

これから先もずっと、確かに愛されている実感のないまま、
付き合いが続くことに耐えられなかった。
わたしは半月前、自分から登美夫に別れを告げたのだ。

お役立ち情報[PR]