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第19回 景気の判断って、誰がするの?


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第19回 景気の判断って、誰がするの?
「景気が悪い!」と最近よく耳にしますし、テレビのニュースなどで、金利の引き下げや企業が業績を下方修正したりするのを聞くと、つくづく景気が悪いな、と実感します。
そんななか、政府は10月の月例経済報告で景気が「弱まっている」という発表。
「弱まっている」のはなんとなく実感はありますが、それって誰がどのように判断しているものなの? 教えて、石原先生!
景気の感じ方は、人それぞれ。政府は一つの見方をまとめただけ
いざなぎ景気超え、いつ終わった?
2002年2月からの「いざなぎ景気超え」の景気拡大期間(仮称、いざなみ景気)は、既に終わったと見られていますが、終了時期はまだ確定していません。

景気のサイクルは、内閣府が毎月発表する景気動向指数のうち、現状を示す「一致指数」の推移で決められます。景気の拡張・後退は、だいたい3カ月以上をめどに、基調を判断。前月の景気動向指数とそれ以前の推移を見て、転換点を判断するため、景気の1サイクルの始まりや終わりが確定するのは、数カ月後です。

景気いろいろな角度から
総合的に国全体の景気判断を下すのが、政府の「月例経済報告」。ですが、これをまとめるメンバーの4割は、民間人です。また、政府の見方だけが景気判断ではありません。

商店主は毎日の売れ行きを、メーカーは注文や在庫数を基に「景気」と呼びます。景気判断のツールは、失業者数や賃金など雇用関係、工場に設置する機械の売れ行き、住宅の売れ行き、家計支出など、幅が広いです。

なお、別の専門機関や民間の調査機関でも、総合的な景気判断は行われます。日本銀行では、原則月2回程度の「金融政策決定会合」で、金融政策の判断の基礎になる見解を公表、ここで景気判断が示されます。
私たちへの影響は?
(仮称)いざなみ景気では、個人の多くが景気を実感できませんでした。景気判断のツールのうち、企業の景況を示す指標は勢いが強く、高い成長率だった反面、家計を示す指標が弱かったからです。その背景には、企業が雇用のコストを抑えて利益を伸ばしたことも挙げられます。

政府では、実感と離れた判断になったことなどを踏まえ、景気判断に方向性だけでなく、量も重要視するように。2008年4月から、景気の山の高さや谷の深さ、勢いを示す指標を中心に判断しています。それまでの「いつ向きが変わったのか」を重視した景気サイクルでは、今回、景気が大きくガタ落ちする場面がなかったというだけで、期間だけが伸び「いざなぎ」の57ヵ月を超えたのです。

政府の月例経済報告は、振り返って総合判断を下すために、私たちの生活に生かすにはほとんど無意味です。景気判断を生活のどのシーンで参考にするかにもよりますが、景気に先行する個別の指標を使うのが賢明です。為替動向で輸入製品の価格を判断するとか、地価で賃貸家賃の傾向を予測するなどの方法が判断しやすいでしょう。
用語解説
景気動向指数
景気の動きを総合的に見るために、いくつかの指標を組み合わせた景気指数です。生産、雇用、販売、お金の流れ、法人税収入などあらゆる側面を網羅した指標に基づいて、景気が改善しているとか、横ばい状態とか、悪化といった転換局面の判断や予測が下されます。
石原先生からのお知らせ
現在、日経新聞が運営する女性向け会員サイト「club Nikkey」でもコラムを連載中。「club Nikkey」は、もっと詳しく経済を知りたい人におすすめ。石原先生は、マネー活用術を教えてます!


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