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17話 新たな不満


私は栄一に伝えた。「木戸さんなら、さっき帰ったわよ。もう時間だもの」
「時間? あぁ、定時って、まだ5分もたってないじゃないですか!」
「でも、時間は時間だもの。彼女、時間内は十分しっかり仕事してくれてるし」
「なんだかなぁ……派遣社員は契約が違うっていうのはわかるけど、
ただデータ渡されて、時間外なのであとはお願いしますって言われてもな〜」
栄一には納得いかないようである。

「データに何か問題があったの?」
「いや、こちらが指示した検査とは違うものの結果がでてきてるんですよ。
でもそれより、木戸さんの態度、なんとかならないかな!?
朝も、早く会社に来て、仕事じゃなく持ってきた本を読んでいるんですよ?」
どうやら、栄一は仕事のことより、圭子の態度に不満があるようだ。
圭子の行動に問題はないが、一度、話をしなければならないかもしれない。

「木戸さん、昨日のデータ、そろそろ全部まとまってる頃ですか?」
翌日の昼前、圭子に声をかけてみた。
「はい。あとは、昨日梶原さんに問い合わせて頂いた修正データ待ちです」
「あぁ、昨日の帰り、木戸さんが梶原さんにバトンタッチした件?」
「はい。梶原さんはお隣の部署でお忙しそうだったので、メモ書きをして、
一言声をかけて帰らせていただいたんです」
なるほど、ピンときた。
要するに、栄一は隣の部署で油を売っていたということなんだろう。
愛想がいい分、栄一の寄り道はかなり長くなることがある。


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