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その大きな手で-7

「うん。准はね、そりゃやさしいよ。
 わたしが何いっても怒らないし、デートはいう場所へ連れて行くし。
 でもさあ、まだ社会経験2年だから、見ててかなり頼りないのよね」

「准さんに社会経験がないのは、最初からわかってたでしょ。
 でもしっかりしたお仕事してるんだし、今にぜんぜん変わってくるよ」

環は、彼女の大好物の蓮根のサラダを、
シャクシャクと音を立てて噛みながらニヤッと笑った。

「男なんて大抵、頼りがいがあれば多少とも鈍感で威張りん棒。
 やさしくて繊細なら、社会的にはたいてい弱くて頼りにはならない」

彼女が食べる時の音はとてもおいしそうで、
モノを噛んでいる時の顔は、ちょっとだけキリンに似ている。
意外なかわいらしさがある。

「ええーっ、どこかにちょうどよい男っていないのかなあ」
とぼやくと、環は苦笑しながら答えてくれた。

「そういう人は大人気に決まってるんだから、晴香なんか、
 ファッションも言動も今の30倍はモテを意識しないと無理だよ」

そういえばわたしは、いつも着たい服を着てやりたいことをやってきた。
男性にモテようなんて、ほとんど考えたことなかったな。

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