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その大きな手で-3

今となっては苗字を思い出してもイライラするその新人と、
わたしは客先で机を向かい合わせに座っていた。

最初の一週間は、別に何の問題もなかった。

ただ彼はプログラマーの適正テストで成績が一番だったそうだ。
それを聞いた時、正直イヤな予感がした。
  ウチの会社の適正テストで高得点をとるヤツは、
なぜかコミュニケーションスキルが低い人間が多い。

この新人君も客先の担当者と、まともに挨拶すらかわせない。
口の奥で、ぼそぼそと言葉を発して終わりなのだ。

ありえない。自分が就活の頃はさほど求人が多くなかったから、
こんな人材に仕事があるということ自体、許せない気分だ。
でもわたしも大人なので、さすがにそれは口にしない。

またわたしが客先とシステムの内容をすり合わせる初期の間は、
新人氏は意外に暇なので、この間に顧客会社の仕事内容や、
今回作るシステムの内容を、ざっとでも覚えてもらうことにした。

そして客先の人と1日2回、ともかく雑談するのをノルマにした。
日常の会話があれば、困った時も比較的話がしやすい。
だが翌週、月曜日の朝に彼は定時に会社に来なかった。

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