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30話 逃げると追いかける


1日2〜3回、毎日必ず、慶介さんから携帯メールが届く。
今までにはなかったハイペースだ。
嬉しさのあまり、私はリョーコに電話をかけてノロケた。
「仕事が落ち着いたって言ってたから、
そのせいかもしれないけど」
すると、電話の向こうでリョーコが笑った。
「男って、逃げる女を追う習性があるからね」
リョーコの解説によると、私が慶介さんの誘いを断ったことで、
彼があせり始めたのだという。
「ほかに男ができたんじゃないかって思うと、狩猟本能がはたらくの。
きっと、どんどん誘いが多くなるよ」

偶然の結果だけど、慶介さんからのメールや誘いが増えるのは嬉しい。
できれば、「女を追いかけたい」という男の本能を超えて、
『私』だから追いかけたい、と思ってほしい。

リョーコの言葉を裏付けるように、今度は慶介さんからドライブに誘われた。
私は脂肪燃焼スープのダイエットを終了させ、誘いに応じた。
ダイエットした私の変化に、慶介さんは気付くだろうか。
きれいになったと、思ってくれるだろうか。
金曜日は、会社が終わったら、秋色のスーツとアイシャドウ、
それから香水を買いに行こう。
久しぶりに心が華ぎだした。

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