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22話 優しさと情熱


2度目のキスは、タクシーの中だった。
そっと触れるような優しいキスの後、
すぐに3回目のキスをした。
今度は情熱的に、とろけるような——。

「そこで停めてください」
慶介さんはベージュのマンションの前で、料金を支払った。
戸惑う私の手をひき、マンションのエントランスに向かう。
「ちょっと待って」
立ち止まると、彼は驚いたように振り返った。
「どうしたの?」
「……今日は、帰る」

彼はがっかりするでもなく、怒るでもなく、
ただ私の目をまっすぐ見つめて、ささやいた。
「一緒にいたい」
強いまなざしに吸いこまれそうで、胸がぎゅっと熱くなる。
ふいに、抱きしめられた。
窒息しそうなほど、強い力で。

——やっぱり強引な人。
そう思うのに、彼の強さに惹かれてしまう。

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