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18話 キスの次は


メールで想いを伝えるという話は、ピンとこない。
腑に落ちない表情の私を見て、リョーコはくわしく解説を始めた。
「あのね。メールで愛の告白をしろってことじゃないの。
平安時代は、想いを和歌に託して贈りあったでしょ。
現代は、メールが恋愛の基本なの。
恋愛の香りがかすかにする。そんなメールを送らなきゃ」
いつも恋をしているリョーコと、恋愛を忘れかけている私との差を、
改めて感じる。

「気がありそうな、なさそうな。
そういう微妙なムードのあるメールがいいよ」
とアドバイスされたけど、いい文章が思い浮かばない。
『また食事に誘ってください』とメールを打ち、読み返して消した。
こんな平凡なメール、きっと慶介さんはもらい飽きている。
さんざん考えた末、結局『会いたいです』というメールを送った。

不安と期待で緊張していると、すぐに返事がきた。
『来週末、会おう』とまた1行だけ。
「ありがとう! リョーコのおかげだよ」
「良かったね。これで次のステップに行けるじゃない」
リョーコが意味深に笑ったので、その真意に気付いた。
「次のステップって……。キスの次の……って意味?」
「当たり前でしょ。大人の男と女なんだから」

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