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16話 恋愛の悩み


慶介さんにメールを送信した後、携帯をにぎりしめ胸に押しあてた。
この携帯が、唯一、彼と私をつないでいる。
どうか返事がきますように。
こなければ、慶介さんのことはあきらめよう。
だけど、もし返事がきたら——。

携帯をテーブルの上にのせて、食べかけのうどんに箸をのばす。
大きなどんぶりに入った明太子クリームうどんが、
つるつるとおなかに入っていく。
「昔は恋愛で悩むと、食欲がなくなってたような気がする」
と私はつぶやいた。
「今日は運動した後だからじゃない?」
リョーコはあっさりした口調で言った後、クリームソースも残さず食べ、
「まあ、場数をふむと、恋愛しても悩まないようになるけどね」
とつけ加えた。

崇と別れて泣いたときのことを思い出す。
あのころはまだ経験が少なかったから、あんなにたくさん泣けたのだろうか。
それとも、相手が崇だったから——なのだろうか。

そんなことを考えていると、テーブルの上の携帯が震えた。
慶介さんからのメールだ。
そのタイミングの良さはまるで、
「過去なんて思い出すな」と彼が言っているように思えた。

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