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12話 強引な誘い


慶介さんからかも——と、一瞬期待した。
だけど、ディスプレイの文字は『リョーコ』。
がっかりしながら電話に出ると、リョーコの元気な声が聞こえた。
「スポーツクラブのビジターチケットもらったの。一緒に行こうよ」
「今日はごめん」
これから、薔薇を乾燥させる作業がある。
「デートなの?」
「違うけど」
「じゃ、行こう。六本木だから、
終わってから『つるとんたん』でご飯食べよ」
「彼氏が3人もいるんだから、そのうちの1人と行けばいいじゃない」
「その1人がデートをドタキャンしたの。許せないでしょ〜。
あとの2人は誘いを断ってるから、今さら誘えない。だから付き合って」
だったら1人で行けば? と言おうと思ったのに、
リョーコのセリフの方が早かった。
「じゃ、マツキヨの隣の書店に5時ね。水着とシューズ忘れないで」

ペースに乗せられて、つい「分かった」とうなずいてしまった。
リョーコのこういう強引なところ、キライじゃない。
パワフルで、見習いたいとさえ思う。
それに、ジムで汗をかくのはいいかもしれない。
運動して疲れたら、きっと慶介さんのことなんてどうでもよくなる。

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