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5話 誘われて


慶介さんは「だろ?」と嬉しそうに私を見た。
「楽しいと思って生きてると、睡眠時間が短くても大丈夫なんだ。
——って、主治医が言ってた」
私とリョーコが笑うと、慶介さんは真顔で「本当だって!」とムキになった。
遊び人に見えたけど、意外とまじめな人かもしれない。

それなりに楽しく会話をしながら、カクテルを2杯飲んだ後、クラブを出た。
4人で歩きながら、赤外線で連絡先を交換する。
大通りまで来ると、慶介さんがタクシーを拾い、
私とリョーコに先に乗るよう促した。
彼らは次のタクシーを待つという。
「じゃあ、お先に」とリョーコが遠慮なく乗り込む。
私も続いてタクシーに乗ろうとした瞬間、慶介さんが私の腕をつかんだ。
そして、リョーコに聞こえないくらい小さな声でささやいた。
「今度、食事に行こう」
驚いた私は、とっさにリョーコの顔色を見た。
それをけん制するように、慶介さんが言った。
「2人で」

リョーコは無表情で、運転手に行き先を告げた。
私は、緊張かときめきか分からないほど、激しい胸の高鳴りを感じていた。

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