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星影のビート-2

巨大モニターに、アーティストのアップが映っている。

お目当てのバンドの演奏が終わったので、
今はステージの遠く後方で、他のバンドの演奏をぼんやりと聞く。

隣ではイチがバックパックから小型の天体望遠鏡……
みたいなものを取り出して、小さな三脚にすえていた。

わたしたちは昨日、到着してからすぐにキャンプを張って泊まり、
今日は朝から、お気に入りアーティストのステージに熱狂した。
今もステージの近くではたくさんの人間が腕を振り上げ、
身体をゆすって、一心不乱に踊っている。

わたしもさっきまで、ああして踊っていたのだ。
好きなサウンドが流れると、最高に幸せな気分になれる。

このロックフェスは複数のステージで同時に公演があるけれど
わたしとイチは偶然、見たいアーティストが同じものが多く、
自然といっしょに行動するようになった。

「これフィールドスコープっていうんだ。ちょっと見てみて」
覗くと大汗をかいたアーティストがアップで目前に迫った。

「これいいっ、スクリーンで見るよりぜんぜん臨場感あるよ」
興奮して振り向くと、イチは少しはにかんだように笑った。

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