お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

guest88「手に入らないもの」



「お気をつけてお帰りなさいませ」
私は本日最後の客に頭を下げる。
これから今日の日報を書いて、
酔っ払いのやたら多い電車に揺られて帰る。

“エステティシャンをしている”というと、
みんな客への気遣いが大変そうだと言うけれど、
実際は自分の時間が全然取れないことのほうが
辛かったりする。
おかげでせっかくできた彼氏とも、
全然会えずにいるわけで。

「付き合ってまだ1カ月なのに、
そんなに連絡がこないなんておかしいよ」
同僚の武井には、そうはっきりと言われてしまい、
私の憂鬱は深くなるばかりだ。
「また日報たまってんねぇ。
もっと器用に仕事すればいいのに」
武井は私のデスクを見て、面白そうにそう呟く。



お役立ち情報[PR]