お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

guest48「飛ばない蝶」



「お疲れ様、ゆっくり休んでね」と私が声をかけると、
「お疲れ様でした」と、レイコちゃんは面白いほど深々と頭を下げる。
一日の仕事を終え、店を閉めて銀座の通りに出る。

夜1時を深夜と呼べるのかはわからないが、
平日の銀座に関しては、電車の終わったこの時間は、
まさしく深夜といった様相を呈している。
特に今日のような月曜の夜は。

「錦糸町まで」
タクシーを止めてそう告げると、
いつもと同じだけの疲労感が、いつもと同じように押し寄せてくる。
「錦糸町ですか?」
タクシーの運転手は、意外そうに聞き返した。
通りでは私と同じ夜の蝶たちが、次々とタクシーを止めていた。

お役立ち情報[PR]