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小さな灯-11

翌日、わたしはムリに時間を作って、
小口清算の伝票の、不整合な点をもう一度洗い出しした。

やはり木崎さんを含めて、数人の営業マンから
交通費の水増し請求がされている。
あからさまなスーパーのレシートが、事務用品費扱いもされていた。

だが今の週に一回の精算方法では、次々に来る伝票に対応できず、
精査も細かくはできないし、差し戻しの猶予もない。

柏崎部門長が伝票のチェックをして判子を押してくれればよいのだが、
忙しいのと木崎さんに何もいえないのとで、それはしてくれない。
いつか査察が入れば、困るのは部門長自身なのに。

わたしは「これでクビになってもいい」と思って、
小口精算伝票の決済方法変更を、上申書として書き上げた。

そうして柏崎部長に深々と頭を下げて、決済方法変更の上申書を渡した。

「部長のためにも、今のうちに上に通してください」
「ありがとう。たぶん大丈夫だと考えていいよ」

それから1カ月後。部長のいうとおり、わたしの上申書は通った。
各営業マンに、清算業務をきちんと行わないものには、
小口の支払いをしない旨の通達が流れたのだ。

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