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なんで私が?-3

毎日、昼休みのチャイムが鳴ると駆け出すように屋上へ向かう。

給水タンクの大きな影の中で、弥生と恵美はお弁当を食べていた。
2人の背後の青空が、ぬけるように青く目に染みる

「おつかれー。今日のお弁当何にした?」
「かったるいから、お稲荷さんとプチトマト」
そういって他人のを覗き込む元ギャルの恵美は、経理にいる。
高校卒業と同時に、すぐにこの会社に入った古株だ。

「弥生は、また鶏のから揚げ?」
「うん」とおっとり微笑む弥生は、総務兼社長秘書。
地元の短大を卒業して、親戚のコネでこの職についた。

2人とも高校の同級生だが、在学中は決して仲良くなかった。
でもこうして同じ会社で働いてみると、
おたがいの性格の違いが面白く、今ではなくてはならない友人だ。

「なんか来週、東京から経営コンサルタントがくるんだって。
 今のブームを生かして、さらに業績伸ばそうとかって」
弥生が、のんびりした口調で教えてくれる。

「えー、給料が同じなら、忙しくなるのはごめんだなー」
……昔は、店の売上げアップを我が事のように喜べたのに。
最近「自分も落ちたな」と感じる瞬間が、けっこう増えた。

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