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永遠未満-9

結局トイレ話題は、隣のテーブルの人にキツくにらまれ終了した。
でもこんなに笑ったのは久しぶり。翌朝、腹筋が筋肉痛になった。

そして、中野くんと会った翌日から、
毎日少しずつ、言葉にしがたい不安感が募るようになる。

いや今も仕事にはけっこう夢中だし、先輩たちも大好きだ。

でも、古いけれど磨きたてられた社内の暗い廊下や、
わずかに歪んだガラスのはまる、小さな造りの窓を眺めると……。

自分が少しずつ、でも確実に世の中から取り残されていくような。
広い社会から隔離されて、狭い水槽の中で生かされているような。
そんな気分にさせられるのだ。

中野くんに、会いたい。
その気持ちだけが、だんだん切実なものになっていく。

彼には時々、メールを打つ。
返事は来たり、来なかったり。
でもそのくらいの反応の方が、かえって気が楽……といいつつ。

あれからずっと、携帯は肌身離さず持っている。
永承塾の壮行会の前までは、しょっちゅう家に忘れていたのに。
着信のバイブレーターだけが、今は心底待ち遠しい。

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