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永遠未満-5

そんな刺激の少ない日々も過ぎて、いよいよ週末の壮行会。
お客さんとのやり取りが長引き、少し遅れて入った会場には、
集まるはずの人数の半分が顔をそろえていた。

「まあ、おひさしぶり!」
大学2年の夏に一度あったきりの長嶺先生は、
6年たったと思えないほど若々しく、かえって垢抜けたように見えた。

先生は隣に座るヒゲのダンナ様とも、相変わらず仲良しで、
見ていて何とも微笑ましい。

「みんな大人になっちゃって、まぶしいくらいね」
集まった生徒の顔を見まわしながら、先生はしきりに感心する。

たしかにみんな、ずいぶん雰囲気が変わっていた。
商社へ、メーカーへ、流通へ、金融へ、それぞれ就職した仲間たち。
その姿は、年月だけでなく、おたがい経験を積みながら、
自分を理想へと近づけた成果のように思える。

「すみません、こんなに遅くなっちゃって」

その人の登場は最後だった。一瞬誰だか、わからない。
華やかで、たくましくて、目に力があって。

……あれが、あの物静かだった中野くんなんて信じられない。


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