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53話 メールより電話



まどかはコンビニで弁当を買って、ワンルームの部屋へ帰った。
サラダだけは手作りをしようと、トマトとアボカドとレタスを切って、
マヨネーズとスウィートチリソースをかけた。
一品でも手作りのものがあると心が潤う。
(間宮さんも一人暮らしって言ってたな。
いつもどんな食事をしているんだろう?)
まどかは、小説家の間宮の生活を想像した。
(男の料理! みたいなのが得意だったりして。それとも毎日外食?)
どっちもありそうで、どっちも違う気がする。
(私って、間宮さんのこと、全然分かってないんだ)とまどかは気付いた。

サラダを食べていると、携帯電話が鳴った。
ディスプレイには間宮の名前が——!
慌ててトマトを飲み込み、咳払いをしてから、電話に出た。
「まどかさん?」間宮の声が優しく響く。
「はい」嬉しくて、声が上ずる。
「メール苦手だから、電話にしちゃった。今、大丈夫?」
「はい」電話だから仕草は見えないのに、首を縦に振りながら答える。
「金曜日、空いてる? 付き合ってもらいたいところがあるんだけど」
まどかはふわふわと空へ飛んでいきそうな気分で、「空いています」と答えた。

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