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41話 幸せを壊す影



桃子は、優一郎の部屋で目覚めた。
「朝ごはん、何か作るね」桃子が起きようとすると、優一郎が引き止めた。
「あと一時間経ったら、どこかに食べに行こう」
二人はまた、だらだらとぬくもりに包まれて過ごした。
シモンズのマットレスを使っている優一郎のベッドは、居心地がいい。
(なんて幸せなんだろう……)
桃子は、この幸せが永遠に続くように祈った。

「午後は会社に行くから、ランチまでしか一緒にいられないんだ。ごめんね」
クローゼットのスーツを選びながら、優一郎が言った。
「え、日曜なのに?」
「コンピュータは、曜日なんて関係なく動いてるからね」
(他の女に会いに行くのかもしれない)桃子は不安になった。
「じゃあ私、優一郎の仕事が終わるまで、ここで待ってる」
「いや、何時になるか分からないし。
待たれていると思うと落ち着かないから」
優一郎は表情を変えずに答えたけれど、桃子は気付いた。
——二人の間の空気が、微妙に揺れたことを。
その時、優一郎の携帯が振動した。でも、彼は電話を見ようともしない。
(やっぱり……他の女だ)眩暈が、桃子を襲った。

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