お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

39話 ベストポジション



まどかと間宮は、銀座にあるスペインバルに入った。
前回行った高級レストランとはまるで違う、開放的な雰囲気。
タパスやピンチョスをつまみながら、スペインのビールを喉に流し込む。
「この店、次回の小説の中で使いたいと思って……」
間宮は、頭の中にある小説のアイディアを話し始めた。
銀座のデパートで働く24歳の女性が、事件に巻き込まれるサスペンスだという。
(間宮さんが私に会うのって、小説のアイディア探しのためなのかな?)
だとしたら少し寂しい。けど、こうして会えるだけでも喜ばなくちゃ。

お腹がいっぱいになった二人は、近くのバーに移動した。
シックな店内、カウンターにはたくさんの種類のお酒が置いてある。
左の席に座った間宮に、まどかが言った。
「女性は右側にいた方が、口説かれやすいんだって」
「どうして?」間宮はこの話に関心を持ったらしく、目を輝かせた。
「右利きの男性は、右側のものを動かしやすいでしょ。
女性の心も動かせそうに感じて、余裕が生まれるんだって」
まどかの説明を聞いて、間宮は納得したように頷いた。
「ホストが言ってた。女性は、左から見た方が綺麗なんだって。
俺たちは、ベストなポジションに座ったってことだね」
(綺麗に見えたら、口説いてくれるの?)まどかの鼓動が速くなった。

お役立ち情報[PR]