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34話 会えて嬉しいはずなのに



森谷が勤めているテレビ局は六本木にある。
待ち合わせは、またアマンドだった。
指定された時間になっても森谷は来ない。結局、15分遅刻して現れた。
(前回よりはマシだけど……でも、男性は5分前に来るべきじゃない?
仕事が忙しいなら、絶対に遅れない遅めの時間を指定すればいいんだし)
森谷に会えて嬉しいはずなのに、まどかの心は複雑だった。

まどかと森谷は、路地の突き当たりにある中華レストランに入った。
「ここの『鶏煮込みそば』が絶品なんだ」
真っ白な鶏スープで柔らかく煮込まれた麺が、土鍋で出される。
そば
というよりは”にゅう麺”という感じ。
「美味しい!! コクがあって、癖になりそう!」
「気に入ってくれてよかった。『のびたラーメンみたい』って説もあるけど、
そんなことを言うやつは、ほんとのグルメじゃないね」
森谷の言い方は、なんとなくユーモラスだ。
「今日はさ、アイドルのNが『土産』を『どさん』って読み間違えてさー」
「嘘だぁ」まどかは笑った。
森谷の話は楽しい。料理も美味しい。
まどかの機嫌はすっかり良くなっていた。
「よし! 今日も朝まで遊ぶかぁ」と森谷が言うまでは。

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