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28話 街角の出逢い



まどかがじっと見ていたせいだろう。
男も、まどかの顔を見つめ返した。
(やだ、好みのタイプ。一度会ったら忘れそうにないのに……誰だっけ?)
どうしても思い出せない。
(『どこかでお会いしましたっけ?』って訊くのも変だしなあ)
と悩んでいると、男が微笑んだ。
そして、写真集を手に取り、「どうぞ」とまどかに手渡した。
「あ……ありがとうございます」
まどかが頭を下げると、男は軽く会釈をして別の本を選び始めた。

(誰かに似てただけかな)
『奥入瀬』の写真集を手に、まどかはレジへ向かった。
途中、平積みされた小説の帯を見て、「あ!!」と声をあげた。
『間宮ヒロシ 待望の新刊! 』と書かれている。
その横には、さっき写真集を手渡してくれた男の写真。
(そうだ! 小説家の間宮ヒロシだ!!)
間宮の書いたミステリー小説を、まどかも読んだことがある。
(すごい! こんなところで会えるなんて!!)慌てて、間宮の姿を探す。
間宮はまだ、写真集のコーナーで本を眺めていた。
まどかは勇気を出して、声をかけた。「あの……、間宮さんですよね」

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