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3話 恋の予感



店長の案内でテラス席に移ると、優一郎が爽やかに微笑む。
「さっきエレベーターでご一緒でしたよね」
「ええ」まどかが優一郎に微笑み返しているうちに、
桃子が素早く優一郎の向かいの席にバックを置き、挨拶をした。
「辻さんですよね。よく雑誌で拝見します。お会いできて嬉しいです」
(桃子ったら、抜け目ないんだから)
まどかは、仕方なく真ん中の席に腰を下ろした。
まどかの向かいの男性は「初めまして、磯貝誠治です」と名乗り、
いきなり名刺を差し出した。『一級建築士』と書いてある。
奈緒の前にいる森谷明は、テレビ局のディレクターだという。

「みんなは同じ会社なの?」乾杯の後、磯貝が女性陣に訪ねた。
「はい。医薬メーカーで事務をしています」まどかが答えた。
森谷が「僕たちと違って、まともそうな仕事ですね」と明るく言い、
「俺の仕事だってまともだよ。仕事が遊びみたいなのは森谷だけだろ」
と、優一郎が笑った。
「遊びとは言ってないよ。仕事が楽しくてたまらない、って意味で
言ったんですよ」と森谷が苦しい弁明をしている。
『ちょっと、3人ともいいカンジじゃない?』
まどかたちは互いに目配せし合った。
それぞれが、恋が始まりそうな予感に胸を弾ませていた。

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