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case13 小林美夏 〜社会人3年目

「もう泣かれちゃって困るんだよねぇ」
育児休暇から職場復帰したアカネ先輩が言った。

「ついて出ようとするのを、振り切って玄関を閉めるのよ。
なんだかこっちまで泣けてきちゃってね」
困ったもんだと口で言いながら、どこかうれしそうに笑っている。
久しぶりに見たアカネ先輩には、母の貫禄がにじみ出ていた。

でっぷり太ったからってだけじゃない。……と思う。
人ひとり生み出した人間の力強さを感じた。
お昼休みの間中、「実家は楽」とか、
「子供生むなら早いうちじゃなきゃ、体力がついてかない」とか、
「3親頭以上離れた人間との会話に飢えてた」とか、
ラジオのように一人でしゃべり続けた。

そして、「うちの旦那は優しいだけがとりえだけど、
子供ができると、そのありがたみがよくわかる」
と言って終わった。

のろけかよ。と心の中で突っ込みながら、
幸せそうなアカネ先輩の姿を見て、妙にうれしかった。

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