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case12 長谷文子 長谷文子 社会人10年目〜

いまどき珍しい熱いやつで、わたしが最初の彼女だった彼は、
わたしのことをこの上なく大切にしてくれる。

「結婚したら、仕事辞めていい?」とわたしが言うと、
「ウン」と彼はうなずいた。
「仕事やめたらデザインの学校通っていい?」とわたしが言うと、
「ウン」と彼はうなずいた。
彼がわたしのお願いに首を振るのを見たことがない。

「急ですが、今期一杯で退職することになりました」
ある日の朝礼で、みんなの前で挨拶をすると、
社内のおじさん連中は残念そうな声を上げた。

当たり前だ。
「わたしにはたいした仕事は回ってこない」と気づいてから、
わたしは徹底して、全員のサポートに回った。
自画自賛するようだけど、みんなが働きやすいように、
机の上をきれいにしたり、電話を誰よりも先にとったり、
誰かが難しい顔をして仕事をしている時にはお茶を入れたり、
面白くもない部長のジョークに笑ってあげたり。


プロポーズ以降、結婚に向かってじわじわと進んでいっている。
お互いの両親の顔合わせも済んだし、新居も探し始めた。
結婚式の細かい予定は、
仕事を辞めてから決めようと話をした。
だけど心のどこかで、これでいいのかな? と思っている。

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