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case7 鈴木智子 〜社会人3年目

「仕事、今終わった。今日は疲れたからもう帰る」
水曜日、8:30 pm。小雨が降っている。
傘を差しながら直樹にメールを送る。

「大変そうだね。ゆっくり休みなよ(^^)/」
直樹から優しい返事が来る。
わたしの良心はちくりと痛む。
文句の1つでも言ってくれれば開き直れるのに。

特に約束をしているわけではないけれど、
毎週水曜日は直樹の家でご飯を食べることになっている。
彼の会社は水曜日は「NO 残業」。
そのせいで他の曜日が忙しくなっているんだから、
あまりいいシステムだとは思えないけど。


わたしは、いわゆる三流大学を出た。
はっきりいって有名な大学じゃない。
たまに知っている人がいると、
大抵「京成線に中吊り広告出てるよね」なんて微妙なことを言ってくれる。
微妙な大学で、微妙な4年間を過ごし、
大学の紹介してくれた微妙なメーカーで
「日々の在庫を管理する」という
微妙な仕事をしている。

直樹はコロンビア大学を出て外資系のIT企業に勤めている、
誰もが認めるエリートだ。

「アイスホッケー」なんて
ルールのよくわからないスポーツをたしなみ、
本屋では洋書のコーナーを必ずチェックする。
モナリザのような微笑で穏やかに人と接し、
電車でお年寄りに席を譲る。

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