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case5 小坂みゆき 〜社会人2年目

朝はラッシュ前の電車に揺られ、
夜は終電を気にする。
平日は家と会社をひたすら往復し、
休日は眠るだけ。
気がついたら肌もぼろぼろで、
着ている服は何年も前のもの。
誰も待っていない部屋に帰り、
プーさんに「おやすみ」といって眠る。
出窓には、枯れたワイルドストロベリーが放置されている。
たまにちょっと泣く。

わたしの部署の真下課長はこんな人だ。
彼女は社内初の女性管理職で、
入社してから20年間、会社のために働き続けてきた。
もちろん彼女の私生活なんて見たことないけど、
きっとわたしの想像はそんなに外れていないだろう。
彼女は男社会を生き抜いた女性として、
若手女性社員の憧れの的だ。
そして同時に、
「本当にあった怖い話」として恐れられている。

結婚しないことが不幸だとは思わない。
だけど、会社にすべてを吸い取られて、
枯れてしまうのは絶対にイヤだ。
たまに机でため息をついていたり、
飲み会で男性社員に絡んでいる彼女を見ると、
こうはなるまい! と本気で思う。

わたしはそこそこ大手の貿易会社で働いている。
大学に入るのに1浪して、
大学の時に休学をしてワーホリに行った。
だから同期は年下ばかりだ。
朝から晩まで働くわたしの姿は、
「第2の真下」とも言われている。
特に同期の男たちから。
向上心というか、野心が強い所だけが理由ではなく、
「生涯独身が似合うから」らしい。
同期たちは悪びれもせずに、
わたしにそんなことを言ってくる。
「いやお前は十分魅力的だけど」なんて、
フォローにもなっていない言葉つきで。

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