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case4 原美咲 〜社会人1年目

一日中オレンジの制服を着て、騒音と煙の中にいる。
一日中他人のタマを数えて、
一日数回自分のものではない大量の現金を金庫に入れる。

お客さんに気を使い、バイトにはもっと気を使う。
大学を卒業して、
この4月からエンターテインメント業界で働き始めた。
とは言ってもパチンコ業界だけど……。
クリスマス前だから、
店内はそれなりに飾り立てられてはいるものの、
果たしてみんな気づいているんだろうか?
ココでは春も夏も秋も冬も、
大して変わらない光景が繰り広げられている。
「海物語」は夏が終わっても人気だし。

大学生活で思い描いていた「卒業後のわたし」は、
こんな姿じゃなかった。
卒業後には「広告代理店勤務」とか「商社勤務」とか、
かっこいい職業がわたしを待っていて、
なんだか訳のわからない専門用語を
いっぱい身につけるもんだと思っていた。
だけど大学の教室よりも、パチンコ屋に長くいたわたしに、
まともな単位が取れるはずもなく、
数々の不合格通知を受け取った。
滑り止めのつもりで受けた
パチンコのチェーン店経営をしているこの会社は、
わたしを「幹部候補生」の肩書きつきで採用してくれた。

新しいながらも若い力で業績を伸ばし、
パチンコ仲間の評判も高い会社だ。
もちろん親は反対したけれど、
娘を雇ってくれるのは、この会社しかないとわかると、
あっけなくその反対も落ち着いた。

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