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あなたは何個あてはまる!? 専門医に聞く「ストレスのセルフチェック方法」

今野裕之

上司や部下との人間関係や、恋人や家族との意見の食い違いなど、女性たちは日々ストレスに悩まされているはず。でも、そもそもストレスがたまっているかどうかは、どのようにしてわかるものなのでしょうか? 今回は、日本精神神経学会専門医でブレインケアクリニックの院長・今野裕之先生に、ストレスをセルフチェックする方法について、教えてもらいました。

<働く女性のストレスの実態>

まずは働く女性たちのストレスの実態を、アンケート調査しました。

Q.ストレスがたまっていると感じることがありますか?

ある……64.8%
ない……35.2%

ストレスがたまっていると感じる女性は、6割以上もいる結果に。では、実際にストレスでどのようなことに悩まされているのかを詳しく聞いてみました。

■ストレスがたまったときに出る不調

・「ストレスがたまると口まわりに吹き出物が出てくる」(24歳/金融・証券/営業職)
・「イライラして、ミスが多くなる」(26歳/医療・福祉/専門職)
・「夜いつもより寝つきが悪くなる。お酒が飲みたくなる」(26歳/医薬品・化粧品/技術職)
・「気分がイライラしたり落ち込んだり、マイナス思考になりやすい」(28歳/医療・福祉/専門職)
・「職場の上司がとにかくストレスの要因。顔を見るのも嫌で話すのも嫌。体が拒否反応を示してます」(31歳/その他/事務系専門職)
・「吐き気とめまいがしはじめる。人に会いたくなくなる」(31歳/学校・教育関連/秘書・アシスタント職)
・「歯を食いしばりたくなるくらいイライラするときがある」(29歳/医薬品・化粧品/秘書・アシスタント職)

<今野先生教えて! ストレスのセルフチェック方法>

■そもそもストレスって何?

体に影響を与えるすべてのことを、ストレスと言います。いわゆる精神的な不調だけでなく、暑さや寒さ、怪我、環境汚染など、さまざまなことがストレスになります。またストレスは悪いことだけでなく、結婚・昇進・昇給などのうれしいことも体に影響を与えるのでストレスになります。

ただ、体にストレスがかかりすぎると、副腎皮質の腫れ、リンパ節の萎縮、胃腸に潰瘍ができるなどの体に悪影響をもたらします。具体的には、胃もたれ、下痢、便秘、口内炎、頭痛、めまい、吐き気、風邪をひきやすくなる、怪我の治りが遅くなるなど、体に症状が出てきます。それだけでなく、憂うつ、不眠、不安、イライラ、意欲低下など、心の症状も出やすくなります。

■ストレスのセルフチェック

人によって症状がちがうため、ストレスの度合いはわかりにくいものです。ストレスがたまっているかどうかを、以下の質問でセルフチェックしてみましょう。

★チェック項目★

過去2週間のうち、しばしば感じた症状をチェックしてください。あてはまる項目数で結果を判定します。

(1)不安やイライラ感がある
(2)落ち着かない、集中できない
(3)憂うつな気持ちになる
(4)意欲がわかない
(5)緊張しやすい
(6)よく眠れない
(7)朝なかなか起きられない
(8)食欲がない
(9)下痢や便秘になりやすい
(10)疲れやすい、体が重い
(11)頭痛や肩こりがある
(12)動悸やめまいがする

★結果★

0個……特に問題ありません。
1~4個……ストレスによる影響が出はじめています。ストレスの原因を避け、食事や睡眠、リラクゼーションなどを心がけましょう。
5~8個……ストレスによって体調を崩しはじめています。積極的に休養を心がけ、体力・気力の回復に努めましょう。
9~12個……ストレスによる影響が顕著で、うつ病を発症している可能性もあります。医療機関へ相談に行くことをオススメします。

■今野先生からメッセージ

ストレスがかかっているかどうかは、意外と自分ではわからないものです。体にストレスの症状が出ても、ストレスが続くと反応が鈍くなるため、ストレスが解消されたと勘違いすることもあります。一見何も問題ないように見えても、実は体にストレスがかかり続けていて、あるとき急に体調を崩すこともあるのです。自分は大丈夫だと思っている人も、定期的にストレスチェックを行うようにしましょう。

(取材協力:今野裕之、文:マイナビウーマン編集部)

マイナビウーマン調べ
調査日時:2016年7月15日~7月19日
調査人数:145人(22歳~34歳の女性)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.19)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2016年08月02日に公開されたものです

今野裕之

資格・役職
精神保健指定医
日本精神神経学会専門医
日本抗加齢医学専門医
博士(医学)
医療法人幸和会 美咲クリニック顧問
ブレインケアクリニック院長

経歴
2001年、日本大学医学部卒業。慶應義塾大学病院、日本大学医学部附属板橋病院での研修後、薫風会山田病院、式場病院に勤務。
2011年より順天堂大学大学院加齢制御医学講座に所属し、白澤卓二教授に師事。老化や認知症に関する臨床研究に従事し、2015年に博士号(医学)取得。
2012年より医療法人幸和会 美咲クリニックにて毎月1回「こころの健康外来」を開き、メンタルの不調を訴える人々に対してアンチエイジングの観点を加えた包括的な治療に取り組み、好評を得ている。
2014年からは医療法人回生會 新宿溝口クリニックにて、分子整合栄養医学に基づく栄養療法に携わる。
2016年5月より、ブレインケアクリニックをオープン。心身のトータルアンチエイジングケアと認知症予防治療を行っている。

■ブレインケアクリニック
HP: http://brain-care.jp/ 
メール: info@brain-care.jp
電話: 03-3351-3386

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