お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

心と身体をリフレッシュ! 一度は泊まってみたい新感覚の「宿坊」

橋村望+ガーラボ

“宿坊”は、お寺や神社の境内に建てられた宿。比較的安価な料金で宿泊できて、座禅や写経の体験や精進料理を楽しめるのも魅力のひとつ。最近では、イタリアンの精進料理が食べられたり、ヨガや岩盤浴が楽しめたりするような女性に嬉しいところも。心と身体をリフレッシュできる新感覚の宿坊を紹介します。

イタリアンやお蕎麦など新スタイルの精進料理

鳥取県八頭町里山の自然に囲まれた「宿坊光澤寺」は、1日1組限定の宿坊。女性客に快適に過ごしてもらえるようにと寝室は洋風に改装してベッドを設置。夕食はパスタやリゾット、スープといったイタリアン風の精進料理が楽しめる。

「浄土真宗の本山、京都の本願寺にあるイタリアン精進料理のレシピをもとに、アレンジして作っています。乳製品、肉、魚はいっさいなしの本格的なものです。かなりボリュームがありますが、野菜中心のメニューなので完食される方が多いです」(宿坊光澤寺/住職 宗元英敏さん)

マインドフルネスをもちいた瞑想、写経、法話などの仏教体験はもちろん、住職との会話を目的に来る1人旅の女性が多いとか。寺内にはお茶やお酒を飲めるスペースもあり、ゆっくりとした時間をすごせそうです。

お経が書かれた五色の旗、タルチョのある本堂

お経が書かれた五色の旗、タルチョのある本堂

全6部屋あり、1組最大15名まで宿泊できる

全6部屋あり、1組最大15名まで宿泊できる

長野県・戸隠山にある「そば処 極意」は、江戸時代から続く戸隠神社の宿坊。昼は蕎麦屋、夕食は宿坊内で蕎麦が食べられます。お米のとれない地域だったため、蕎麦をだして宿泊客をもてなすようになったそう。

「夕食は、季節の食材を使った精進料理と手打ち蕎麦を召し上がっていただきます。精進料理と言っても、明治以降から鶏肉や魚は使うようになりました。蕎麦は『徳善院蕎麦』といって、伝統の手打ちの細切り。つゆは天然醸造の特製醤油を主原料に調整し、食品添加物はいっさい使っていません」(極意/神主 極意憲雄さん)

1815年に再建された萱葺き屋根の建物は、平成17年2月「国の登録有形文化財」に指定

1815年に再建された萱葺き屋根の建物は、平成17年2月「国の登録有形文化財」に指定

早起きして戸隠神社へ参拝に行く宿泊客が多く、自由参加の朝のお務めもほとんどの方が体験していくそう。

岩盤浴やヨガ、美しい景色に癒される宿

伊豆半島の中南部山間にあるモダン宿坊「禅の湯」。慶安3年(1960年)開山した慈眼院の宿坊で、アメリカの初代駐日総領事ハリスが泊まったと、伝えられているそう。平成18年に温泉が出たことで、岩盤浴やヨガを楽しめる宿坊「禅の湯」としてリニューアル。

現在の洋風モダンな建物は、昭和63年頃に建て替えたもの

現在の洋風モダンな建物は、昭和63年頃に建て替えたもの

「伊豆の温泉宿なので一般の観光客もいますが、ヨガやタイマッサージなど禅につながる癒しを求める方も多く、日曜の座禅会も毎回10~30人くらいのお客さまが参加してくださいます。温泉や岩盤浴でリフレッシュして、日常からのリセットを目的とするお客さまも増えています」(禅の湯/マネージャー 稲本雅子さん)

毎週水曜日に開催されるヨガ教室

毎週水曜日に開催されるヨガ教室

京都嵐山にある「鹿王院」は、女性専用の宿坊。女性が居心地よく気軽に使えるようにと、宿坊をはじめた頃から女性限定になったそう。紅葉の名所としても知られる鹿王院は、シーズンによって相部屋になることもあるとか。

山門から100メートルほど続く参道には、苔が敷き詰められている

山門から100メートルほど続く参道には、苔が敷き詰められている

「どの部屋も庭に面していて、秋冬は紅葉、4月は新緑や桜、6月下旬頃には沙羅双樹と四季によって表情が変わっていくのも魅力です。宿泊客の方は、門限の夜の7時半には早めに部屋に戻って、お庭を見たりしてゆっくりとすごされます。また、1人旅のお客さん同士、情報交換して仲良くなることも多いです。」(鹿王院/吹田さん)

応仁の乱や地震などで何度か再建された舎利堂(座禅をする建物)

応仁の乱や地震などで何度か再建された舎利堂(座禅をする建物)

宿坊に泊まったら、お寺や神社を散策してのんびり過ごすのがおすすめです。忙しい日常のストレスや疲れから解放され、心身ともにリフレッシュできるはず。

(橋村望+ガールズ健康ラボ)

※この記事は2015年12月16日に公開されたものです

橋村望+ガーラボ

はしむら のぞみ

フリーライター。編集ライターユニット「ガーラボ」所属。デザイナーとして広告、雑誌、SPツール、Webデザインなど制作業務に携わりフリーに。2014年からWeb媒体を中心にライティング業もスタート。日本酒愛飲家。SSI認定利き酒師・焼酎利き酒師。美味しい酒肴に出会えると幸せです。Twitter/@KIKIZAKEJP

この著者の記事一覧 

SHARE