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「ケンカするほど仲がいい」ってホント!? ケンカする人とケンカしない人、結婚相手に選ぶならどっちがいい?

ゆうきゆう

平野智美/OFFICE-SANGA

ケンカなんてしないに越したことはないのに、つい不満をぶつけてしまって自己嫌悪。一方で、世の中にはむしろケンカができないことで悩んでいるカップルもいるということを耳にします。カップルにとって、ケンカはどんな意味があるのでしょうか。「ケンカの上手なやり方」などについて、精神科医のゆうきゆう先生に聞いてみました!

恋人にケンカをふっかけたくなる心理とは!?

――当サイトのアンケートでは、ケンカをふっかけるのは女性側からが68.1%、男性側からが32.9%でした。恋人同士のケンカの実に約7割が女性からふっかけているということになります。好きで付き合ったカレなのに、どうして女性はケンカをふっかけたくなるのでしょうか?

ゆうき先生:女性のほうが相手の言動に敏感なので、「このくらいいいや」と思える範囲が少し狭く、彼不満を持ってしまいやすいようです。

しかもその場で不満を伝えずに何度か我慢をして、一気に爆発させるのが女性のケンカの特徴。男性は一旦、その場で「ま、いっか」と済ませたことは蒸し返さない傾向にあります。

さらに女性は別の記憶にもつなげていくため、「あのときもこうだった」「あのとき、本当はこう思っていた」と、さらに怒りが雪だるま式に大きくなっていきます。

つまり、女性ならではの言葉への敏感さと不満の蓄積が、大きなケンカを引き起こしやすくしているのです。

――ケンカするほど仲がいいと昔から言いますが、ずばり、それは本当でしょうか?

ゆうき先生:実はこれはイエスとも言えますし、ノーとも言えるんです。

基本的にケンカは関心のない相手とはしません。「相手が気になる」から怒るのです。そして怒りや不満を相手に伝えようと思うのは、ほとんどの場合「自分を受け入れてほしいから」です。

確かにケンカには相手を負かして「支配したい」「勝ちたい」という心理もあります。しかし、相手に関心があって受け入れてほしい、自分を認めてほしいという気持ちから来る行為でもあるのです。

相手に自分をわかってほしいという行為なので、それがよりお互いの気持ちを知るいい機会ともなり、結果として「ケンカするほど仲がいい」という状態になります。

――働く女性にケンカするカップルのほうが仲がいいと思うか尋ねたところ、「そうは思わない」という女性が63.2%でした。

ゆうき先生:アンケート結果にもあるように、ケンカを避けたいと思う人も大勢います。なかには彼とケンカができず、「私たちは本音で話し合えていないのではないか」と不安に感じる人もいると聞きます。

ひとつ言えることは、ケンカができないからといって悩むことはありません。だって、ケンカをしないで仲がいいのは素敵なこと。場合によってはケンカが致命傷になることがあるわけですから、気を付けなくてはいけません。

ケンカをしてお互いに自分の一時的な勝ちにこだわって主張を続けたり、怒りに任せて相手を無視するような行動をしたりすれば、ふたりの気持ちはいつまでたっても平行線だったり、下手をすればどんどん距離ができてしまうでしょう。ケンカをしたことでお互いにネガティブな印象が蓄積され、それが修復されないまま別れを選ぶ結果になりかねません。

人はうれしいと感じることが、ネガティブな要因よりも多いことで、満足度を高めます。日ごろから、ちゃんと愛の言葉をかけるなど、相手がうれしいと感じる回数を多くしておくことが満足度を高める為に大切ですが、あまりにもケンカが多いとネガティブ要因のみが膨らんでいき、“うれしい”が追い付かなくなり、修復が難しくなります。そう考えると、“ケンカするほど仲がいい”を鵜呑みにするのも危険なのです。

何より、それぞれの性格や、日ごろからのパートナーとの関係性で状況は異なるので、ケンカが多いからといってダメなカップルというわけではなく、ケンカがないからといって寂しい関係というわけでもないのです。

ケンカを最小限にする方法はある?

――ケンカをしたくないと思っているのに、なぜかカレとケンカになるときがあります。どうしても好きな相手とケンカをよくしてしまうという場合はどうしたらいいでしょうか?

ゆうき先生:相手が傷つかない言い回しを考え、感情的にならない。感情的になったら「ちょっと落ち着こう。お茶を飲みながら話し合おう」とブレイクを入れてみるといいのではないでしょうか。

どんなに自分が正しいとしても、正義感を振りかざして相手を断罪すれば不穏な空気になってしまいますから、「お互いに気を付けよう」という伝え方をするように工夫してみてください。

また、ケンカをしたあとに、相手の気持ちがプラスになるような行為をしてあげることで、相手の満足度を高め、ケンカをリカバーすることができます

――結婚相手となると長く過ごすものであり、簡単には別れられません。そんな結婚相手を選ぶ場合、ケンカができる相手と、ケンカをしない相手では、どちらがいいでしょうか?

ゆうき先生:修復できないところまできてやっと不満を口にするよりは、その都度小さく発散してケンカになるほうが、関係の修復自体は可能な場合が多いでしょう。

そういう意味では「ちゃんとケンカができる(本心を伝えられる)」相手を選ぶのがいいのではないでしょうか。

もちろん、根本的にケンカが苦手な人も多いと思います。そういう人はもっとやわらかな口調で気持ちを伝えてみてください。ケンカまではいかなくとも、不満を溜め込むことなく小出しに気持ちを伝えられる相手が、結婚相手にふさわしいと言えます。

そしてパートナーとケンカをしてしまった際は、自分の気持ちだけを一方通行に押し付けるのではなく、相手の気持ちも尊重してあげてください。それがお互いにできるようならば、長続きすると思いますよ。

ケンカはあくまでも相手に気持ちを伝え、相手の本音を知るためのコミュニケーションの手段。ケンカをするにしてもしないにしても、一番大切なことは不満やストレスを溜め込む前に、気持ちを伝えあうこと。我慢を重ねたあとの大爆発にならないように、“気持ちの小出し”を忘れずにいきたいものです。

(平野智美/OFFICE-SANGA)

※『マイナビウーマン』調べ。2015年9月にwebアンケート。有効回答数148件(22~34歳の働く女性)

※この記事は2015年10月01日に公開されたものです

ゆうきゆう

ゆうメンタルクリニックグループ総院長

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平野智美/OFFICE-SANGA

埼玉県出身。『TVぴあ』の記者を皮切りにライター・編集稼業スタート。旅行雑誌『エイビーロード』に関わったあたりから旅行記事へとシフト。数々の雑誌、MOOK、ガイドブック、旅行パンフレット、インターネットのサイトで旅行記事、グルメ記事、エンターテインメント記事を手掛ける。旅行記事で得意なのはアジア、ハワイ、アメリカ(主に南部)など。城めぐりやフラダンスが趣味。地元・埼玉をこよなく愛する。

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