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実は女性に多い膀胱炎! 症状&原因別対処法

膀胱炎の症状と原因

男性に比べて女性がかかりやすい病気の一つが膀胱炎。男性よりも尿道が短いためと言われています。一回かかると繰り返してしまうことも多いため、「ある時期に、頻繁に膀胱炎に悩まされた」という人もいるのではないでしょうか。そんな膀胱炎、実はいくつかのタイプがあることを知っていましたか?

「膀胱炎には、大きく分けると細菌等による炎症を伴うタイプと伴わないタイプがあります。前者は、急性膀胱炎、慢性膀胱炎の一部、出血性膀胱炎です。後者はいわゆる間質性膀胱炎と言われるものです。間質性膀胱炎は慢性膀胱炎の一種ですが、細菌等による炎症を伴わず、尿検査で異常が出ないことも少なくありません」(霞が関ビル診療所の丸山綾先生)

それぞれの症状は次のようなもの。

【1】急性膀胱炎

……膀胱炎でもっとも多いタイプで、細菌感染によるもの。頻尿、残尿感のほか、排尿時に痛みがあることも。抗生物質の処方で比較的短期で治ることが多い。

【2】慢性膀胱炎

……強い症状は出ないが、軽い症状が長期にわたるもの。急性膀胱炎から慢性膀胱炎になることもある。結石や糖尿病など基礎疾患がある場合も。

【3】出血性膀胱炎

……目で見てはっきりわかるほど尿に血が混じる膀胱炎。痛みや残尿感があり、原因はウイルス感染のことが多い。

【4】間質性膀胱炎

……頻尿や残尿感の症状はあるが、排尿時の痛みは比較的少ない。細菌感染はなく、尿検査をしても異常がないことも多い。症状が長引くことも多い。

膀胱炎はどう治療する? 症状別・おすすめの漢方薬

1~3は、細菌等の感染による炎症を伴うタイプの膀胱炎です。膀胱炎の原因としてよく知られているのは「長時間トイレに行けず、排尿を我慢したため」「体を冷やした」ですが、これは排尿を我慢し過ぎることで膀胱内の細菌の増殖につながってしまうからなのです。

このほかにも、細菌による炎症がおこる原因には、「ストレスや睡眠不足で細菌に対する免疫力が低下してしまうこと」「性交時」などがあります。対策は規則的な生活を心がけることや、性交の前後にシャワーを浴びること。

このタイプの膀胱炎の場合、抗生物質の処方で治癒するほか、漢方薬を処方することもあります。猪苓湯(ちょれいとう)、五淋散(ごりんさん)などを用いることが多いです。また、水(カフェインは刺激になるのでNG)をたくさん飲んで排尿時に細菌を出すこと、体を冷やさないようにすることも治療に効果的です。

一方で問題なのがいわゆる間質性膀胱炎。細菌等が原因の炎症ではないため、抗生物質が効きません。

「このタイプの膀胱炎の場合、漢方薬でいうと例えば清心蓮子飲(せいしんれんしいん)の証に合うことも少なくありません。イライラや不眠など精神症状を伴う膀胱炎症状に処方する漢方薬です。間質性膀胱炎は尿検査では異常が出ないこともあり、『気のせいでは』『しばらくすれば治ります』と言われることも多く、不安になってしまう人もいると思います。尿検査で異常がないと言われても症状が持続する場合は漢方医にかかるのもいいかもしれません」

排泄に関することは相談しづらいですが、放っておかず、適切な対処を心掛けましょう。

(取材協力:丸山綾、文:マイナビウーマン編集部)

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.12)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2015年07月21日に公開されたものです

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