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【新宿手土産】期間限定! 爽やかな夏みかんのおいしさを寒天にとじ込めた「夏柑糖」

高橋瑞穂/六識

京都に本店を構える和菓子処、老松。婚礼菓子、茶席菓子のほか、京都の歴史をふまえた風土菓子や、菓子のルーツを求めてアジア各地を巡り生まれた菓子、芸能文化を伝承するための菓子など、菓子を通じて歴史文化を次世代へと継承する試みを行っている。

そんな流れの中、日本原産の作物や古くから食されてきた素材を使い、新しい和菓子も生み出している。その代表的なものが、4月頃から7月頃の収穫時期にかけてだけ販売する「夏柑糖(なつかんとう)」(1296円)。山口県の萩と和歌山より届く、たわわに実った夏みかんで作った寒天菓子は、春や初夏の訪れを感じさせてくれる爽やかな季節の商品。使っている夏みかんは、正式にはナツダイダイと呼ばれるもの。江戸時代中期に山口県仙崎町の海岸で、村の娘が流れ着いた果実を拾い、種を撒いたのがその起源と言われているそう。そんなルーツを守るため、老松の「夏柑糖」は、手に入りやすい甘夏ではなく、昔からの酸味の多い夏みかんにこだわっている。原産地である萩と和歌山の農家に依頼し、夏みかんを絶やさないよう育て続けてもらうところから、大切に作られているお菓子だ。

この商品の最大の特徴は、その見た目のインパクト。立派な夏みかんの原型をほぼ残しているため、切り分けていただく際にはワクワクする楽しみが広がる。作る工程では、ふた用に皮を切り取り、切り口から中の小袋をひとつひとつていねいに指で取り出す。そして、搾った果汁と寒天を合わせ再び皮に流し込むため、包丁でカットすると艶やかで透明感のある美しい断面が現れ、目を楽しませてくれる。

食感はツルンと喉越しが良く、味はさっぱりとした酸味と程よい甘さ、爽やかな果実の香りが特徴。涼やかな季節の果物を使ったお菓子は、お子さんからご年配の方までみんなに喜ばれそう。日本古来の果物の味覚を味わえるお菓子で、大好きなみんなと季節の訪れを分かち合おう。

老松
住所 東京都新宿区新宿3-14-1伊勢丹新宿店本館B1F
電話番号 03-3352-1111(代表)

(文:高橋瑞穂、撮影:瀬尾直道)

※この記事は2015年05月25日に公開されたものです

高橋瑞穂/六識

編集プロダクション「六識」所属。編集・ライターとして、旅系、グルメ系を中心にWEB、書籍を中心に活動。ハワイ、台湾など、ガイドブックの編集が得意。女の子が楽しめるインド情報を発信する「インドルーム」というユニットでも活動中。

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