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疲れやすい、不安が多い人は呼吸の浅さが原因? その理由と対処法を聞いた

石原 亜香利

荻原順子

女性最近、「集中力が低下した気がする」、「いつもだるくて疲れている」、「眠気がひどい」などの不調を感じていませんか? もしかしたら、その原因は「浅い呼吸」にあるかもしれません。人は強いストレスを感じると、呼吸が浅くなるといわれています。そんな浅い呼吸には色々なリスクも! 放っておくと重大な病気にまでつながる可能性があります。
そこで、呼吸が浅くなる原因とそのリスク、深い呼吸をするコツを、呼吸法のレッスン校スパーブヘルスアカデミーの主宰である、荻原順子先生に伺いました。

呼吸が浅くなるのは何が原因?

疲れやすく、集中力が落ちている、不安や焦り、雑念が多いなどを感じている方は、自分の呼吸をチェックしてみてください。しっかりと息を吐いて吸うことができていますか? 呼吸をしても、息苦しさを感じたり、息を吐き切ることができなかったりしていたら要注意。呼吸が浅くなっている証拠です。なぜこのように呼吸が浅くなってしまうのでしょうか?

「呼吸は、仕事や人間関係のストレスや、将来への不安、恋愛の悩みなど、精神的な影響で、自然と浅くなります。脳は他の臓器と比べて10倍もの酸素が必要ですから、呼吸が浅くなると十分に脳へ酸素が行き渡らなくなり、頭がぼんやりしたり、眠気が起きたりといった症状が起きてきます。また、自律神経も乱れ、緊張を司る交感神経が優位な状態が続くので、不安や焦りにおちいることもあるでしょう」(荻原先生)

呼吸が浅いのを放っておくとどうなる?

この浅い呼吸を放っておくと、意外にも大病になる可能性もあるといいます。

「呼吸が浅くなると、倦怠感や頭痛、不眠、食欲不振、また自律神経失調症など、さまざまな症状が出てきます。また、浅い呼吸を続けていると自律神経のバランスが崩れてしまうので、血液の流れが悪くなり免疫力も低下します。免疫力が低下すれば当然、病気にもなりやすくなりますから、浅い呼吸は万病の元です」(荻原先生)

浅い呼吸に気づいたときの対処法!

放っておくと恐ろしい浅い呼吸。普段の生活の中で、どんなことに気をつければ予防できるのでしょうか。

「呼吸が浅くなっていることに気づいたら、胸式呼吸から腹式呼吸に切り替えましょう。お腹に空気を取り込むように、鼻から息を吸い、今度はお腹の空気を吐くように息を鼻から吐きます。この時、できるだけゆっくりと深く息を吐くようにすると、副交感神経が優位になるので、リラックスしてきます。また脳にも酸素が十分に行き渡り、頭もスッキリしてくるでしょう。場所があるときは、仰向けに寝て行うとやりやすいです。特に腹筋がこわばっている方が多いので、みぞおち辺りを緩ませることで、横隔膜の動きが良くなって、長く息を吐けるようになりますよ。体を柔軟にすると、随分と深い呼吸はしやすくなるんです」(荻原先生)

最後に、普段の生活の中でできる方法を伺いました。

「腹式呼吸は、浅い呼吸に気づいたときだけでなく、起床時や就寝前、お昼休みなど、定期的に行う習慣をつけると、日々のストレスも軽減され、いつも余裕のある状態を保つことができるようになります。自律神経のバランスが整うので、体調が良くなることも実感できるでしょう」(荻原先生)

しかし、仕事の合間などに、オフィスなどではどうしても仰向けになることは難しいものです。何か簡単に腹式呼吸をする方法はあるのでしょうか?

「立ったまま、座ったままでも、できるだけ屋外や空気のきれいな所で、数分でも腹式呼吸をするだけで変わってきますよ。このとき、何を思って行うかが大事です。例えば、休暇中にハワイのビーチで日光浴を楽しんでいる自分をイメージしてみてください。何も考えずにただ腹式呼吸をしていると、どうしてもネガティブなことが浮かんできてしまうものです。プラスのイメージや言葉を意識することで、ストレスも和らいでリラックスでき、深い呼吸ができるようになりますよ」(荻原先生)

日頃からそれほど意識することのない呼吸ですが、呼吸法を変えてプラスのことをイメージするだけで、ストレスまで軽減されるというのは驚きです。
ぜひ空いた時間に、定期的に実践してみましょう!

(取材協力:荻原順子、文:石原亜香利)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.08.17)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2015年02月24日に公開されたものです

石原 亜香利

美容・健康・食品系カタログや雑誌、Webメディアで活動中のフリーランスライター&コピーライター。女性向けに限らず、医療ニュースやビジネスノウハウ、マーケティングなど様々なジャンルの記事を手がける。三度の食事よりも書くことが好き。読み手が知りたい情報を的確に、ピンポイントで分かりやすく丁寧に伝えるのをモットーとする。

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荻原順子

株式会社プラスパ代表取締役、精神神経免疫学博士、朝日新聞本社運営【マイベストプロ東京】認定 臨床心理カウンセラー、スパーブヘルスアカデミー主宰、日本プラスピスト協会会長。日本人女性の代表として幸福家庭表揚状を受賞。2011年に総務大臣所管日本予防医学行政審議会より、予防医学に有効と認められる代替医療、健康増進事業に関わる最も優れた企業、教育機関であると認定される。
URL:http://www.pluspa.com/

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