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ストレスだけじゃない! 円形脱毛症のメカニズムと、繰り返さないための対策

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■大人だけではない。子どもの間でも増えている!?

円形脱毛症とはいいますが、円形の脱毛巣がひとつだけできるものから、頭髪全体が抜けるもの、さらに眉毛、まつ毛や体毛など、ほぼ全身の毛が抜ける症例まであります。

頭髪のみでなく、全身の毛が抜ける汎発性脱毛症(はんぱつせいだつもうしょう)では、予後の悪いことが多いようです。最近では、小学生の子どもがかかるケースも増えています。

■円形脱毛症、4つの原因

1 自己免疫疾患
自己免疫疾患とは、外部からの侵入物を攻撃することで私たちの体を守ってくれている免疫系機能に異常が生じ、自分の体の一部分を異物とみなして攻撃してしまう病気です。円形脱毛症は、Tリンパ球が、毛根を異物と間違えて攻撃するために発症すると考えられています。橋本病に代表される甲状腺疾患、尋常性白斑、SLE,関節リウマチ、重症筋無力症などのほかの自己免疫疾患と併発する場合があります。

2 アトピー素因
アトピー素因とは、アトピー性皮膚炎、気管支炎、アレルギー性鼻炎などのアトピー性疾患を持つ人のことです。円形脱毛症の40%以上がアトピー素因を持つといわれています。

3 精神的ストレス
精神的ストレスを受けると、それに抵抗するために交感神経の働きが活発になります。交感神経は、体が興奮するよう作用(例:心拍数を上げる、体温を上げる、など)しているのですが、ストレスが長いこと続くと、その働きに異常が発生。すると血管が収縮して頭部への血流が悪くなります。その結果、毛根への栄養補給が行き届かず、脱毛が引き起こされてしまうのです。ストレスは、毛根への栄養補給を妨げるだけではなく、自己免疫疾患や内分泌異常といったさまざまな疾患を誘発することがあります。

4 遺伝的要素
大規模な調査では、遺伝的な要因も絡んでいることが報告されています。

■まとめ

円形脱毛症は、再発しやすいことでも知られています、精神的ストレスで起きた場合には、ストレス解消法を見つけるなど、精神的にも余裕をもてる生活を目指すようにしましょう。

(文:37歳女性内科医/Doctors Me、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.14)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2014年12月19日に公開されたものです

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医師をはじめ、歯科医、薬剤師、介護福祉士、栄養士、獣医、心理カウンセラーの6つの士業・専門従事者を擁する、総合型の健康Q&Aサービス。2013年8月のサービス提供開始以来、『安心をもっと身近に』というサービスコンセプトのもと、医師だけにとどまらず、専門資格を持つ多様な回答者を増やし、場所や時間を気にすることなく、さまざまな悩みを気軽に相談できるサービスを実現。https://doctors-me.com/

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