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成功するヒントは『ドラえもん』にあった! 「ありのままの天才」のび太に学ぶ勝ち組への道

横山泰行

『ポケット版 『のび太』という生き方』

『ポケット版 『のび太』という生き方』

映画のヒットにより、「ありのままで」という言葉が話題になりましたね。無理をすることなく、自分らしく生きられたら一番ですが、これがなかなか難しい……。

「自分らしく生きるヒントは『ドラえもん』の登場人物、野比のび太にあるんですよ」と語るのは、『ポケット版 『のび太』という生き方』(アスコム刊)の著者であり、富山大学人間発達科学部名誉教授の横山泰行先生。

横山先生は国民的マンガ『ドラえもん』を徹底的に調べていくうちに、のび太はありのままで生きる天才で、しかも想像以上に人生を上手に歩んでいるのではないか、と感じたそう。

のび太といえば勉強もスポーツもダメ、何をやってもうまくいかない「ダメ男」の典型。それでも横山先生は、「人生の重要な節目において着実に夢をかなえ、負け犬から勝ち組に変身しているところがすばらしい」といいます。

さらに、誰でも成功できる「のび太メソッド」まで提唱している横山先生に、その5つのポイントをうかがいました。

1.完璧をいきなり目指さない

「のび太は遅刻の常習犯で、宿題を忘れることも日常茶飯事。それが突然『できる子』になってしまうエピソードがあるのですが、誰にも信用されなくて嫌な思いをしてしまいました。みなさんも、急にいつもの姿とはギャップのある理想的な姿に変身できたとしても、周囲を混乱させてしまうことでしょう。

現実と夢の間には大きなギャップがあるものです。これを少しずつ埋めていき、夢の世界に近づいていくことに『生きる意味』がある。そう私は感じています」

2.「失敗すること」までも、楽しむ

「のび太には失敗すること、負けることを楽しめるという優れた長所があります。現在ののび太と老年ののび太がお互いの体を入れ替える物語では、最後に老年ののび太がこんな言葉を残しているのでご紹介しましょう。

『一つだけ教えておこう。きみはこれから何度もつまずく。でもそのたびに立ち直る強さももってるんだよ』

人生には失敗がつきものです。だからこそ、私たちは失敗しない予防策を立てるより、失敗したときの感情のコントロールの仕方を訓練するべき。これも私がのび太から学んだことのひとつです」

3.「かっこいい自分」を想像する

「何もできないと思われがちなのび太ですが、射撃とあやとりの実力は天才的。とくに射撃の腕前をいかして活躍するシーンは作品中にもたびたび登場し、時には夢をかなえることだってあるのです。

このように特技とは、夢を見続けることの助けとなります。少しでも自信があればそれで十分。現実味がなくてもいいので、できるだけ大きな夢を描き続けることが実現へとつながるのだと思うのです」

4.直感で判断。とにかく動き出す

「のび太はしずちゃんに好かれたいという理由だけで、いろんなことにチャレンジしています。直感を信じてすぐに行動する。そして、素早く軌道修正して何度も繰り返す。これこそがのび太の長所です。

もちろん、失敗することも多いですが、それでも心と体は以前よりも強化されて、確実に成長しているはずです。みなさんにも、そんな自分の変化を楽しんでほしいと思います」

5.夢はかなうと信じきる

「のび太には強い意志と実践力があります。夢を信じて疑わず、最後まであきらめません。その結果、どんなトラブルも乗り切って夢をかなえ、私たちに感動を与えてくれます。

夢をかなえるためには、『絶対にかなえる』という意志を持ってその実現に乗り出すこと。夢を思い続けるために、あきらめない意志を強力に持ち続けること。この2つが必要です。のび太があこがれのしずちゃんと結婚できたのは、『夢はかなう』と信じきっていたことも大きいのではないでしょうか」

のび太の人生は失敗の連続ですが、「くじけてもすぐに立ち上がり、決して無理はしすぎないで自分のペースで物事に取り組む。自分らしく生きながら、着実に夢をかなえていく」と横山先生。そんなのび太の生き方に見る「のび太メソッド」は、どんな人でも夢がかなう魔法の法則といいます。人生の岐路に立ったときなど、参考にしてはいかがでしょうか。

 

(OFFICE-SANGA)

※この記事は2014年11月28日に公開されたものです

横山泰行

富山大学人間発達科学部名誉教授。生涯スポーツ専攻。教育学博士。ドラえもんアナリスト。登場人物が夢や悩みにどのように対応し、解決したかを考え、人生を豊かにする方法を模索する「ドラえもん学」を研究。主に著書に『「のび太」という生きかた』『「のび太」が教えてくれたこと』『「スネ夫」という生きかた』(アスコム)があり、これらで合計30万部を突破している。

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