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生理前のイライラ、落ち込み、ニキビなど、PMSに有効な漢方薬をご紹介

PMSの原因と症状

イライラする、気持ちが落ち込む、肌荒れする、頭痛、腹痛、肩こり、不眠、過眠、食欲不振、食べ過ぎ……。これらはすべて、PMS(月経前症候群)で起こることのある症状。月経前10日前後から月経の直前にかけて起こるPMSの症状は人によって異なります。女性のなかには、思い当たる人も少なくないのではないでしょうか。

「20代後半~30代半ばにかけて、PMSの症状が現れたり重たくなったりする女性も多いと思います。ベースにストレスがあるとPMS症状が出やすいといわれていますが、この年代の女性は仕事や子育てで忙しく、身体も変化を受けやすい時期です」と話すのは、霞が関ビル診療所の丸山綾先生です。

PMSの症状は生活習慣を見直す、薬を服用するなど適切なケアで緩和できますが、症状を感じても、病院へ行くには抵抗を感じる女性もいるかもしれません。

「症状がどのぐらいひどかったら病院へ行った方がいい、という基準はありません。自分が気になって困っている状況なのであれば、改善方法がないか考える手段として来院するのも良いのではないでしょうか」

症状別・PMSに効果的な漢方薬

丸山先生の診療ではPMSに漢方薬を処方することもあるそうです。

「PMSに処方する漢方薬は、その人の体質や症状によって何種類かあります。よく処方される漢方薬のひとつが加味逍遥散(かみしょうようさん)。血や気の巡りをよくする漢方薬で、PMS以外にも月経不順や冷え性に用いられる漢方薬です」

このほかにも、下記のような漢方薬があるのだそう。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

……こちらも血の巡りをよくする漢方薬で、月経痛やPMSのほか、肩こり、めまいなどにも用いる。加味逍遥散との違いは、比較的体力があるタイプの人に用いること。

桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)

……桂枝茯苓丸に薏苡仁を加えたもの。月経前にニキビがある場合などに用いられる。

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

……イライラやのぼせ、便秘などの症状に用いられることの多い漢方薬だが、体力のあるタイプの人向け。

加味帰脾湯(かみきひとう)

……不安やイライラ感をしずめるほか、貧血症状や不眠がある人に用いる。どちらかというと体が弱いタイプの人向けの漢方薬。

漢方薬は西洋薬のように症状だけではなく、その人の体質を考慮して処方されるので、気になる症状がある人は一度漢方薬を処方してくれる医療機関に相談してみるといいですね。

(取材協力:丸山綾、文:マイナビウーマン編集部)

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.05)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2014年10月01日に公開されたものです

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