夏の果物の王様スイカが美容にもいい! と若い女性を中心にブーム。意外と知らないいまどきのスイカ事情
スイカはただ食べるだけでもおいしいですが、食べ方によってさらなる美容・健康効果が見込めるそうです。シニア野菜ソムリエの山口晴子さんに、スイカの栄養素と効果的な食べ方を伺いました。
■人気の理由は「女性にうれしい」栄養素
スイカと言えば約90%が水分という非常にみずみずしい果物。水分をたくさんとることは便秘解消やお肌のためにも必須! おいしく食べてきれいになれるスイカには、女子にうれしいたくさんの栄養素が含まれています。
「注目成分の一つは『シトルリン』です。シトルリンとは腎臓の機能を助け、高血圧や動脈硬化の予防効果が期待できるといわれているアミノ酸の一種。水分をとりすぎる夏は腎臓機能も弱りがち……。シトルリンによって腎臓機能を高め、さらにスイカに含まれるカリウムの利尿効果も加わることで女性が悩む“むくみ”の解消が期待できます」と、山口さん。
注目成分の二つめは、活性酸素を除去し、アンチエイジングに効くといわれる「リコピン」。リコピンと言えばトマトのイメージですが、スイカにはトマトの1.5倍のリコピンが含まれているのだとか。山口さんいわく「スイカにはシミやしわの予防に役立つビタミンCも豊富に含まれているため、美肌を求める女子にはもってこいの食べ物といえます」とのこと。
■野菜ソムリエ山口さん直伝! スイカの食べ方アドバイス
スイカを食べるおすすめのタイミングは、夜よりも朝! 睡眠中に失われた水分と糖分を手軽に補給でき、さらにほてった体を冷やしてくれるので、朝から頭がすっきりと働きます。また、スイカの特に甘い部分は、よく日にあたって張り出した部分と中心部。半分にしてから8等分に割り、中心に包丁を入れて外向きに切ると、均等に甘さが行き渡るそうです。
「スイカは口当たりがよいので、食べすぎにも注意しなければいけません。冷えたスイカをたくさん食べると胃酸が薄くなり、一時的に体温が下がって消化機能が低下する恐れがあります。さらに油っぽいものと食べ合わせると、胃腸の調子が崩れやすくなる場合も……。1食につき200gが適量です」(山口さん)
野菜ソムリエ山口さんおすすめのスイカレシピ
スイカとトマトのジュース
【材料】(1人分)
・スイカ 100g(可食部)
・トマト 100g
・黒糖 小さじ1
・ココナッツオイルやオリーブオイル 数滴
【作り方】
1、スイカとトマトをざく切りにする。
2、ざく切りにしたスイカと黒糖をミキサーに入れて撹拌する。
3、グラスに入れてお好みのオイルを数滴たらす。
スイカに含まれるカリウムの利尿作用でむくみ防止、夏バテ解消に。また、スイカとトマトのWリコピンで、高いアンチエイジング効果が期待できます。
スイカの皮の塩昆布あえ
【材料】(適量)
・スイカの皮 適量
・塩昆布 適量
(・あれば大葉など 適量)
【作り方】
1、スイカの皮を緑色の硬い部分を取り除き、短冊切りにする。
2、ボウルにスイカの皮と塩昆布を入れて混ぜ、味をなじませて器に盛る。
スイカは果肉だけでなく、皮にも栄養素を豊富に含んでいます。実は皮に含まれるシトルリンは、なんと果肉の2倍! 赤いところだけ食べてしまうのはとってももったいないことなんです。その豊富なシトルリンと、塩昆布のナトリウム・ミネラルを一度に摂取できる、汗をかく夏にぴったりなレシピです。
毎日暑い日が続き、食欲も落ちがち……。そんなときでもさっぱりと食べられる栄養満点のスイカは、強い味方です。山口さんによると、今年の売れ筋は「マダーボール」などラグビーボール型のスイカや石川県「五郎島小玉」といった小玉。いずれも重さが約2kgほどで、丸ごと買ってきても冷蔵庫に入るサイズが人気のようです。糖度が高く、白い皮の部分が薄いのも共通の特徴。夏の風物詩でもあるスイカをたくさん食べて、元気に女子力アップしちゃいましょう!
(さとうまほ/Pistachio)
※この記事は2014年07月31日に公開されたものです