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こんなに遠く離れているのに……意外と似ている!日本とノルウェー「家で靴を脱ぐ」「言葉はオブラートに包む」

ノルウェー人も玄関で靴を脱ぐ

日本から遠く離れたノルウェー。生活習慣も食生活も、日本とはまったく違うと思われがちですが、意外や意外? 不思議と共通点も多いのです。そんな、「ノルウェー人よ、あなたたちもそうだったか!」なエピソードをご紹介します。

【タイプ別、告白方法をアドバイス「恥ずかしがり:お菓子にメッセージ」】

家の中では靴を脱ぐ

ノルウェーでは、玄関で靴を脱いでから家の中にあがります。日本の上りかまちのような、玄関と室内を区切る段差はありませんが、タイル張りの玄関で靴を脱ぎ履きします。学校でも、玄関で外靴と上履きを履き替えるところが多くあります。

日本よりは外と内の区別がゆるく、多少靴下の裏が砂でざらざらしたりもしますが、日本人にはとても居心地のよい習慣です。

お隣のフィンランドとスウェーデンも靴脱ぎ文化ですが、デンマーク人は靴を脱ぎません!

着替える時はこそこそと

北ヨーロッパ人は、一般的に同性に裸を見られることを気にしません。スポーツジムの更衣室などでも、こちらが恥ずかしくなるくらい堂々と、隠すこともなく裸になります。下手をすると、そのままうろうろ歩き回っている人まで! ところが同じ北ヨーロッパでも、ノルウェー人は恥ずかしがり屋さん。バスタオルをくるっと巻いて、なかなか裸を見せてはくれません。

その一方で、夏になると皆さん結構大胆で、田舎町に行くとおばあさんが上はブラジャーひとつで芝刈りをしていたりするのでびっくりしたりもしますが……。

しかし、ノルウェーにはトップレス文化はありません。プールやビーチでもみなさんきちんと水着を着用しています。若い人はビキニが圧倒的に多いですが、中年以降のビキニ姿は、他国と比べると少ないかもしれません。このあたりも、恥ずかしがり屋さんと言えるでしょうか。

言葉はオブラートに包んで

欧米人は相手に向かって物事をはっきり直接的に言うイメージがありますが、ノルウェー人にはそれが苦手な人が多いようです。特に、ネガティブな内容を本人にぶつけることには大きなためらいがあります。

言いにくいことを伝えなければならない際には、ほめてほめて持ち上げておいてからちょっとマイナスなコメントを挟み、さらにまたポジティブな言葉でフォローします。

また、反対意見を述べる際にも、はっきりとダメ出しをされることはあまり多くありません。「それもいいと思うけど……」「確かにそうだね。だけど……」のような表現でやんわりと反対の意思表示をします。

PTAの役員決めではみんなうつむいてしまう

ノルウェーの学校にも、日本と同じようにPTAがあります。保護者会で役員を決める段になると、みんな司会の先生から目をそらしてうつむきがちになってしまうのも、日本と一緒。欧米だと「ボクがやるよ!」「私もやるわ!!」とどんどんと手が上がりそうなものですが、ノルウェー人は目立つことを避ける傾向が少し強いようです。

久々にあった人には「この間はどうも!」

日本でも、久しぶりにあった知人に「先日はどうも」「この間はありがとうございました」などという挨拶をよく使いますが、ノルウェーにもよく似た挨拶があります。Takk for sist.(タック フォー シスト)といって、直訳すると「前回はありがとうございます」という意味になります。

食事が終わったら「ごちそうさま」

「いただきます」「ごちそうさま」は、日本人なら必ず使う挨拶ですが、この2つの挨拶はどの言語にもあるものではありません。

ノルウェー語には、「いただきます」はありませんが、Takk for mat.(タック フォー マート)という、「ごちそうさま」にあたる表現があります。この挨拶は、家庭でも保育園でも小さなころからしっかりとしつけられます。

ノルウェーの子供たちは、食事の後にはきちんと挨拶をする

意外にも、日本との共通点が数多くあるノルウェー。いかがでしたか? ノルウェーを少しでも身近に感じていただけたらうれしいです。

(文・御供理恵)

著者プロフィール

御供理恵(みともりえ) 東京学芸大学大学院心理学講座修了。ノルウェー人の夫の転勤に伴い、オランダ、ルーマニア、韓国と引越しを重ねる。2010年からは北極圏の町、ノルウェー・アルタ在住。難民受け入れセンターでソーシャルワーカーとして働きながら、ライターとして雑誌・インターネット・テレビなどを通じ、日本に向けてノルウェーから情報発信している。

【webサイト】http://www.arcticrainbow.com/

【facebook】https://www.facebook.com/ArcticRainbow

※この記事は2014年05月19日に公開されたものです

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