お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

一生「おひとりさま」を続けるとしたら、お金はいくら必要?

花輪陽子

恋愛、転職、結婚、出産……、さまざまなライフイベントに、マネーの悩みはつきもの。なかなか人には相談しにくいお金とライフプランのお悩みを、編集部が読者に代わり、FP花輪陽子さんにガチンコ相談!

ひとり暮らしをはじめてから貯金ができなくなってしまったという、はちべえさん。「いい人がいたら結婚したい」という気持ちはあるものの、なかなか出会いもなく、ずっと“おひとりさま”でいる可能性も感じているそう。もし、おひとりさま生活を貫くとしたら、いくらぐらい貯金が必要? FP花輪陽子さんに聞きました。(取材・文/島影真奈美)

「おひとりさま」の人生に必要な貯金額と貯金方法を知りたい

今の給料だと、生活を維持するのが精一杯で、貯蓄ができないのが悩みの種です。実家に住んでいた頃は月2~3万円貯金し、「ひとり暮らしをしよう」と決意してからは月5万円ずつ貯金。一年間で60万円貯めたこともあります。できればひとり暮らしを続けたいけれど、今後、給料が上がる見込みもないし、実家に戻って貯蓄を再スタートするべきなのか、悩んでいます。周囲の友達は続々と結婚し、家も買い、安定している様子を見て不安になりました。ずっと“おひとりさま”を続けるとしたら、将来のためにいくらぐらい貯めておく必要があるんでしょうか……。(はちべえ/学校・教育関連/その他/31歳)

【はちべえさんprofile】ひとり暮らし。手取り年収227万円、手取り月収16万円。家賃6万3,000円。週休2日制で早番(8:30~17:30)と遅番(12:00~21:00)の時間制シフト勤務。残業はないが、アフター5に予定を入れられるのは早番のときだけのため、2週間に1~2回ペースで友人と食事をする。休日も友人と外食をすることが多い。また、皇居ラン仲間とランニングすることも。こだわり出費は毎年冬に友人たちと行く北海道スノーボード旅行と、夏休みの海外旅行。現在の貯蓄額は約100万円。月々5,000円程度手元に残るため、そのぶんだけでも貯蓄にまわしたいと思っているが、友人の結婚式や出産祝いなどで使ってしまっている。

編集部 今回の相談者は、ひとり暮らしをするようになってからなかなか貯金ができず、将来のお金に不安を覚えはじめたという、はちべえさんです。結婚し、安定した生活を送っている周囲の友だちを見て、急に不安になったそう。また、友人のひとりに「結婚もしないで、今後どうやって生活していくの?」と言われ、ショックだったとか。

花輪陽子(以下、花輪) 31歳という年齢を考えると、ずっとシングルと決めるには少し早い気もしますが、結婚は考えていらっしゃらないんですか?

編集部 いい人がいたら結婚したいけれど、なかなか“いい人”と出会えずにいるというのが実情のようです。貯蓄がないため、結婚相手にある程度の年収を求めてしまうところがあるそうです。もしかしたら、それが相手選びのハードルを上げてしまっているのかもしれませんね。

花輪 なるほど。では、まず、このままずっと“おひとりさま”を前提にした場合、将来の老後にいくらぐらい貯蓄が必要なのかというあたりから、整理してみましょうか。

編集部 はちべえさんは「60歳まで働くとしても、最低4,000万円ぐらいは必要になるイメージがある」とのことですが、実際のところはどうなんでしょうか?

花輪 おひとりさまの場合、ひとりぶんの生活費を確保できればいいので、そこまでたくさんは必要ありません。ざっくり老後の生活費がいくらぐらいかかるのか計算してみましょう。

【次ページ】ひとりぶんなら、1,500万円あればよい

次のページを読む

SHARE