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いつまでも返済が終わらない!? リボ払いにひそむワナ

恋愛、転職、結婚、出産……、さまざまなライフイベントに、マネーの悩みはつきもの。なかなか人には相談しにくいお金とライフプランのお悩みを、編集部が読者に代わり、FP花輪陽子さんにガチンコ相談!

今回の相談者は、軽い気持ちで借金をしたら、200万円近くまで雪だるま式にふえてしまったという、わかなさん(仮名)。遠い話としてとらえがちですが、じつは20代~30代女性にとっても決して他人ごとではないそう。クレジットカードの使いすぎで200万円もの借金を負った“ダメダメOL”から脱出した経験があるFP花輪さんに、借金スパイラルのメカニズムと回避策を教えてもらいました。(取材・文/島影真奈美)
※わかなさん前編はこちら

  • 好きなアーティストのライブは、わかなさんにとって欠かせない息抜き。チケットの値段は無料~8,000円程度までまちまちだけれど、これだけは値段をあまり見ずに、お金があってスケジュールが合えば行ってしまうのだとか。

編集部 すぐ返せるはずと思っていたのに、気づいたら借金がふえてしまっていたという、わかなさん。こうしたケースは意外と多いのでしょうか。

花輪 そうですね。働く女性の場合は「買い物」、主婦の場合だと「生活費」のために、お金を借りたのが最初のきっかけというケースが多いです。

編集部 給料日が来たら、すぐに返せるぐらいの金額であれば、キャッシングといえども、罪悪感も少なくてすみそうですもんね……。

花輪 このほか、自分ではそうと意識せずに、借金をしてしまうケースもあります。たとえば、クレジットカードのリボ払い。たくさん買い物をしても、毎月5,000円や1万円などあらかじめ決めた額だけ引き落とされるので、返済がラクになったように錯覚します。でも、実は年利14~15%と、消費者金融並みの利息がつく上、時間の経過とともに、借金が雪だるま式にふえる「複利計算」になっている、立派な借金なんです。

編集部 一括払いとリボ払いでは、どれぐらいちがうものなんでしょうか。

花輪 たとえば、2013年9月17日に、ワンピースや化粧品など5万円分買い物をしたとします。これを年15%のリボ払いで、月々5,000円ずつ返済していくとすると、返済が終わるのは2014年8月10日、総額は5万3,328円になります。

参考:ショッピングリボ払いのシミュレーション
http://www.jcb.co.jp/life/revo/sim/

編集部 3,000円以上も余計に支払うことになるんですね。

花輪 私自身もそうだったんですが、リボ払いだと借金をしているという意識もあまりないですし、月々の返済金額も抑えられるので、感覚が麻痺してしまいがち。リボ払いの総額がいくらになっているのかわからないという人もたくさんいます。

編集部 花輪さんはどんなものをリボ払いにしていたんですか。

花輪 「仕事でストレスがたまるから」と、ほしい洋服や靴を次から次へとリボ払いで購入していました。クレジットカードを、手持ちの現金がなくてもほしいものをすぐ手に入れられる“魔法の杖”と勘ちがいしていたんですね。その結果が、200万円の借金でした。

編集部 200万円までふえてしまうと、返すのは一筋縄ではいきませんよね。

花輪 お給料を振り込まれても、カードの支払いやローンの返済で消えてしまうので、とんでもなく生活は苦しくなります。でも、そこでさらに借りてしまうと、また借金がふえてしまう。クレジットカードを使うのを一切やめ、ランチもおにぎり持参で節約し、なんとか返済しましたが、かなりギリギリの状況まで追い込まれていました。

編集部 借金の額がこれ以上ふえるとマズいという目安のようなものはありますか?

【次ページ】年収の半分を超える借金は危険!

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