お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

突然飛び出す“蝉爆弾”を避けるコツは? 意外と知らないセミの一生・5選

枡太一と関根麻里が司会を務める朝の情報番組「ZIP!」(日本テレビ系)。8月1日の放送では、「真夏のどっちがスタンダード?」というコーナーで、子供たちは「カブトムシ派かクワガタ派か?」を「大昆虫展in東京タワー」に来場した100人にアンケート。

「カブトムシ」62対「クワガタ」38で、「カブトムシ」の方が人気スタンダードであったと紹介していました。

近年、クワガタやカブトムシにお目にかかる機会はだいぶ減ってしまいましたが、一方でこの季節、いまだに存在感の大きい昆虫として君臨しているのがセミ。セミの大合唱が聴こえると、いよいよ夏本番という気がしますよね。

そこで今回は、セミに関する情報を調べてみました。

17年もアングラ生活を送るセミが大発生!

皆さんは、セミの生態をどのくらいご存知ですか? 記者は、「7年くらい幼虫として土の中で過ごして、地上に出てきて成虫になったら2週間くらいで死んでしまう」と長く信じていたのですが、実際は地中生活について未だ解明されていないことが多いのだそう。

地中生活の期間も種類や自然環境によって大きく異なり、ツクツクボウシは2~3年、ミンミンゼミやアブラゼミは3~4年。アメリカには17年の地中生活を送る周期ゼミも存在しますが、なんと今年がその17年に1度の大発生の年でした。

アメリカ在住の方のブログなどを見ると、1m四方に5~10匹の密度で街を埋め尽くしたという恐怖の声も見られます! 成虫になってからも約1カ月程度生きるそうで、今まではかなげな生きものと思っていただけに、なんだか微妙な心境です…。

37%のオスがメスと交尾できない!?

セミ好きが高じてセミ関係の仕事も始めた自称「セミプロ」の税所康正さんは、独自の方法で「メスに巡り合えないオスの割合」を計算。これによると、37%ものオスが交尾できないまま死んでしまうのだとか。何年もの間、この時を待っていたでしょうに…。

ちなみに、セミの後尾はオスとメスが左右に並び、おしりのところだけをくっつけ合わせる、まるでV字型のような恰好でするとのこと。写真を見ると、ハート型にも見えなくないです。

ヒグラシを聴くために来日する外国人も…

ヒグラシが夕方鳴くことは知られていますが、セミによって鳴く時間帯は異なります。というわけで、鳴く時間帯別に各種の特徴を見てみましょう。

【朝から】

○クマゼミ

日の出から正午までのパートタイマー。「シャアシャアシャア…」「センセンセン…」と鳴き、昼過ぎには力尽き果てお休み。スタミナ不足が玉にきずですね。

【午後から】

以下2種類は日が傾きはじめてから、日没後のうっすら明るい時間帯まで鳴く、まるで重役のようなセミ。といっても、これは気温と都会の明かりのせい。人間に責任があるのかもしれませんね。

○アブラゼミ

「ジジジジ…」と油でなにかを揚げる時の音に似ているので、この名前がつけられたそう。

○ツクツクボウシ

「ジー」という序奏の後、「ツクツクボーシ」を繰り返し、「オシヨーシ」を2~3回繰り返した後に「ジー」といって終わります。たまに訛ったように「エーシンツクツク」と鳴くセミもいるのだとか。

【早朝や夕暮れ時】

○ヒグラシ

「カナカナカナ…」「ケケケケケ…」という鳴き声が良く言えば涼しげ、悪く言えば不気味なヒグラシ。欧米でも人気になったホラーアニメ『ひぐらしのなく頃に』のファンになった外国人が、この声を聴くために来日することもあるそうです。

【朝から晩まで】

○ミンミンゼミ

夜明けから夕方まで、鳴いては飛び、鳴いては飛び、を繰り返す働き者。「ミーンミンミン…」という鳴き声は、夏の風物詩としてドラマやCMの効果音としてよく使われますが、ミンミンゼミが住んでいるのは主に東日本の太平洋側。

他の地域の方には馴染みがないので、セミの鳴き声に違和感を感じる人もいるそうです。

セミの抜けを見分けられたらツウ!

街の植え込みなどで意外と目にするセミの抜け殻。どれも同じように見えるかもしれませんが、もちろん種類によって異なります。

アブラゼミはミンミンゼミよりも色が濃くて、触覚に毛。ツクツクボウシはウエストがくびれたナイス・ボディで表面はツヤ消し仕様。ヒグラシは横幅があるおデブちゃんで、光沢のある濃い茶色。これが瞬時に見分けられるようになれば、あなたも相当な「セミの抜け殻」ツウです。

ちなみに、タレントの中川翔子はセミの抜け殻大好き芸能人として知られ、抜け殻を集めては髪に飾るのが毎年恒例になっています。

“セミ爆弾”を避けるコツ

セミの抜け殻と同じくらいよく見かけるのが、セミの死骸。死んでいると思って突っついたら、「ジジジジーーーー」と大きな声で鳴き出したり急に飛び出したりして、ビックリした経験は皆さんもあるのでは?

なんとか地面にひっくり返っているセミの生死を判別したいところですが、その方法を「原宿・表参道.jp」が独自に検証したところ、足を開いているセミはまだ息があり、足を閉じているセミはお亡くなりになっていたとのこと。これで“セミ爆弾”も怖くない!?

まとめ

いかがでしたか? 夏の風物詩であり、ちょっぴり耳障りでもあるセミの声。聴いていると暑さも増してくるという人もいますが、セミにもさまざまな種類がいて、それぞれに必死の恋をしているんですね。皆さんもあまり邪険に扱わず、今年の夏はセミの声に耳を傾けてみてはいかがでしょう。いつまでも大合唱が聴けるとは限りませんよ。

(桃山くるみ/サイドランチ)

※この記事は2013年08月06日に公開されたものです

SHARE